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本郷ひろなかの「アドラー心理学を生きる」第12回です。
今回は、アドラー心理学がしっかりと私にしみわたる前、うつになっていたことを書きます。かなり恥ずかしい過去を書きます。
アドラー心理学を生きる1
アドラー心理学を生きる2
アドラー心理学を生きる3
アドラー心理学を生きる4
アドラー心理学を生きる5
アドラー心理学を生きる6
アドラー心理学を生きる7
アドラー心理学を生きる8
アドラー心理学を生きる9
アドラー心理学を生きる10
アドラー心理学を生きる11
20代の頃、初めてのクラス担任をし始めた頃、最初のうつ状態になりました。当時は、自分がうつ状態になっているという自覚がありませんでした。
中学校でクラス担任を始めたのですが、まったくうまく行きませんでした。
もうあまり覚えていませんが、生徒相手に、かんしゃくを起こして叱ったり、自分のことを延々と威張ったり、比較して比べたり、生徒との約束を破ったりしていましたから、そりゃ、生徒にしてみたら、嫌な先生だったに違いありません。
男子生徒とはまだましだったのですが、女子生徒たちから総スカンを食らってしまいました。無視されたり、言うことを聞いてくれなくなりました。
それに、同僚の先生たちとのコミュニケーションも下手で、同僚の先生に対して感情的になることもあったし、事務的な仕事も滞るようになった来ました。まあ、事務的な仕事が滞るようになったのには、うつ状態の影響もあったと思うのですが、事務的な仕事をきっちりと仕上げること自体がもともと苦手でした。
生徒たちからの悪評と、PTAの事務的仕事を滞らせたことと、それを責任転嫁したこと、部活の大会参加の手続きでいくつかの大失敗をしてしまったこともあって、保護者からの評判も最悪になって、気の強い保護者は、直接文句を言ってきたり、「クラス担任から外れろ」というような圧力もありました。
すごいストレスを感じるようになった私は、うつになっていきました。
まず、夜寝れなくなりました。大量の飲酒をして寝るようになりました。それでも朝早く目が覚めました。
食事が味がしなくなりました。砂を食べているようで、一か月で12,3kgも体重が一気に減りました。
仕事の約束をすっかり忘れたり、友人との約束も忘れて反故にしたり、業者に「きょう店に来ますね。」と約束していたのに、すっかり忘れて家に帰ってビールを飲んでいたり、
覚えているけど、引き延ばしをしたではなくて、まったく意識になくなって、忘れて反故にしていました。
私の意見に過ぎないのですが、うつ病という病気はないと思っていますので、過ストレス状態で、処理が出来なくなる状態にして、その過ストレスから逃げようとしていたのだと思います。
何とか克服できたのは、のちに妻となる人との出会いと、病院に行って薬を飲んだりしなかったことと、同僚の仲間の助けがあったことでした。やはり、仲間は大事です。
のちに妻となる人は、私の話を色々と聞いてくれて、共感してくれて、「あなたは大丈夫よ。」と言ってくれました。
そのクラスを次の年は担任させないような圧力があったのですが、色々と相談していた年配の学年主任の先生が「担任は頑張っている。次の担任も本郷先生でないとダメだ。」と全力でかばってくれました。
違う学年を担任していた同僚は、私の持っていたクラスの次の学年の候補にされていたのですが、この同僚も、「本郷先生は頑張っている。次も本郷先生が担任すべきだ。」とかばってくれました。
そのおかげで、次の年も担任を持ちました。
私が担任になったことで「担任おろし」の圧力が弱まったこともあって、私自身も新学年で心機一転頑張ろうという気になって、うつは一気に解消したのでした。
共感して「大丈夫よ」と言ってあげることや「本郷先生は頑張っている。次の担任も本郷先生でないとダメだ。」というように、ありのままに認めてあげることを、アドラー心理学は「勇気づけ」と呼びます。
実は、アドラー心理学は勇気づけに始まって、勇気づけに終わるくらい、勇気づけの心理学なのですが、
まだ、私は、アドラー心理学は学んでいなかったのですが、妻と、同僚の勇気づけによって救われたのです。
しかし、追い込まれるとうつ状態になるというのは私の良くやる作戦だったらしく、その後もうつ状態になりました。なぜなら、妻と同僚たちの勇気づけのおかげと、圧力がなくなったおかげで、うつ状態は脱しましたが、「ライフスタイル」(人生のシナリオ、人生のプログラムのようなもの)はそのままだったのですから。
続く
引用元:本郷ひろなかの「アドラー心理学を生きる」12 私がうつ状態だ・・・
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