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アドラー心理学を生きる1 アドラー心理学との出会い
アドラー心理学を生きる2 どのように改善されたか?そしてどのように改悪されたか?
アドラー心理学を生きる4 メモ「課題の分離」
アドラー心理学を生きる5 闘い続けた30代
アドラー心理学を生きる6 ちょっと脱線「アダルトチルドレン」
アドレリアン本郷ひろなかの「アドラー心理学を生きる」 第3回目です。
「メモ」として、本文に関係するアドラー心理学の用語や理論を解説していきます。
今回は メモ「ライフスタイル」です。
「アドラー心理学を生きる1」の中で、私は、人には無意識の中に人生のプログラムのようなものがあって、それをアドラー心理学では、「ライフスタイル」と呼んでいると書きましたが、ライフスタイルとはいったいどのようなものでしょうか?
アドラーはこう言っています。
「すべての人は、自分自身についてと人生の諸問題についての意見、あるいは、自分では理解もしていないし説明もうまくできないが、自分はいつもしっかりと守っている運動の法則を持って生きている。これがライフスタイルである。」
人は、人生の中で生きていくときに、いろんな問題や出来事に対して、反応としていろんな言動をするのですが、本人は気づいていないかもしれませんが、周囲から見ると、同じようなパターンで出来事を解釈し、同じようなパターンで言動しています。
この解釈と言動のパターンを、アドラーは「人生の運動の法則」と呼んで、「人生の運動の法則のことをライフスタイルと呼ぶのだ。」と言っているのです。
一般の人は、この人のパターンのことを、性格とか、人格と呼んでいますよね。アドラー心理学は、無意識の癖として持っている「人生のスタイル」であり、意識して練習すれば「スタイル」は変えることができるという意味で「ライフスタイル」と呼ぶのです。
その人の人生の決定権はその人が握っているので、当然ですが、「人生の運動の法則」も変えることができるのです。(カウンセラーの協力は必須ですが。なぜ必須なのかについては、他の所で書きます。)
さて、ライフスタイルを変えて行くときに、無意識的にやっている言動のパターンを、意識化する必要があります。
無意識でやっているモノを変えることはできないからです。
ですから、「人生の運動のスタイル」を一度、その人がどんな認知のメガネを持っているから、そんな運動のスタイルを取るのかという側面に焦点を当てて、
その人が使っている「認知のメガネ群」をはっきりさせる必要があります。これを私たちは「いったん凍結させる」と言ったりします。
「認知のメガネ群」というのは、アドラーが言っている所の「自分自身についてと人生の諸問題についての意見」なのです。
アドラー心理学では、ライフスタイルを
1:動的な定義「人生の運動の法則」
2:静的な定義「自分自身と人生の諸問題についての意見」
という二つの定義の仕方でとらえているのです。
ライフスタイルは本来運動なのですが、変えるには、本人(とカウンセラー)が意識化しやすいように、静的な定義の「意見」=「認知のメガネ」として実体化してやる必要があります。
人は、現実をそのまま見ることはできません。必ず、自分が今持っている認知のメガネを通してしか見ることが出来ません。
この認知のメガネのことをアドラーは、「自分自身と人生の諸問題についての意見」と表現したのです。
Aさんが、いつもなるべく人付き合いを避けていて、避けきれなくて人と交流するときガチガチに緊張してしまって、その後寝込むほど体調が悪くなったりする(運動の法則)のは、
「私は人とうまく交流するのが下手で」「他者は警戒すべき存在で」「この世は危険なところだ」という基本的な意見=認知のメガネを持っているのかもしれない。
というように解釈して、クライエントさんと話し合うのです。
アドラー心理学カウンセリングでは、日常生活や、出来事があった時のその人の言動を詳しくお聞きしたり、
子どもの頃のその方の言動や、家族との関係性をお聞きしたり、
早期回想と呼ぶ子どもの頃の映像付きの一回きりの記憶をお聞きしたりしながら、
「運動の法則」をイメージしつつ、その方の、
自分自身をどんな存在だと思っているか?「自己概念」
他者をどう思っているか?この世をどう思っているか?「世界観」
どうなりたいと思っているか?「自己理想」
という、人生における基本的根源的な「意見」=認知のメガネを、カウンセラーが勝手に決めるのではなくて、クライエントさんと合意しながら、
こうでしょうねえ。というライフスタイルの一応の形を推定していきます。
推定できたら、どこをどう変えたら幸せになっていけるかということがはっきりするからです。
さっきの例では、「他者は警戒すべき敵だ。」と思っている間は、人前での過度の緊張とか、人との交流で疲れてしまうという症状は、決してなくならないので、
違う意見に変えていく必要があるし、変えるためには、本人の「変える」決断とあきらめないで努力を続ける根気と、ある程度の回数、カウンセラーとの二人三脚を続ける必要があります。
このように、アドラー心理学の実践やアドラー心理学カウンセリングにおいては、「ライフスタイル」というものが中心的な役割を担っているということが分かると思います。
極端な例を言うと
「自分は無力で、」「この世は危険なところで、他者は敵で、」「だから、何としてでも他者に奉仕させたい。」というような不安定で自分勝手な認知スタイルを持っていると、
日常の行動(アドラーは「運動」と表現しました)でも周囲の人々との間に軋轢やトラブルが起きるし、本人もよろこびを感じないという不幸な状態になるだろうと予測します。
「自分は今のままで大丈夫で、」「この世は安心安全なところで、他者は基本的に信頼出来て、」「だから多くの他者に貢献したい。」というような安定した協力的な認知スタイルを持っていると、
日常の行動(アドラーは「運動」と表現しました)でも、
無理に自分を大きく見せようともせず、
周囲の人々とも良好な関係を保ち、
協力的に周囲や社会に貢献することでよろこびを感じる
という幸せな状態になるだろうと予測するのです。
続く
アドラー心理学を生きる4 メモ「課題の分離」を読む
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引用元:本郷ひろなかの「アドラー心理学を生きる」3 メモ「ライフスタ・・・