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カテゴリ:ドイツ生活よもやま話
20年以上前に 父から貰った本 松本清張の「暗い血の旋律」(1987年初版)は まだ大切に私の本棚にのっています。
この本によって 初めて クーデンホーフ・光子(青山光子)の事を知りました。 クーデンホーフ光子 は1892年に オーストリア・ハンガリー駐日大使と日本で結婚し96年にウイーンに移り住みました。 伯爵夫人となり7人の子供に恵まれましたが、1906年に夫が急死、子供達との関係も次女を除き うまくいかず、1941年に亡くなりました。 その間 日本の土を踏む事はなかったそう。 本を読んだ後だと記憶してますが、 吉永小百合が 光子の足跡をたどるNHKのドキュメンタリードラマがあり、父母が録画して送ってくれました。
番組の最後に 吉永小百合が光子の墓(オーストリア・ウィーン)に味噌と醤油をお供えするのを見ていたら涙が止まらなくなりました。
同じ国際結婚でも なんと私と違うんだろう! 頼りだった夫の急死、オーストリアと日本が敵対した第1次大戦では差別を受け、そして子供達との葛藤・・・・・・・・・・・ 私も結婚当初 日本に帰りたい病にかかったり、ドイツでの生活は常に太陽がキラキラというわけでもなく、大雨や嵐もあったけど、光子に比べたら津波とさざ波の違いみたい。 空を12時間飛べば日本へ、電話、メールでいつでもコンタクト出来る、味噌だって醤油だって納豆だって買える。
で、で、でも 不安はあります。 国際結婚した友人達が集まると時々そんな話題が出るんです。やっぱり食生活の事。 長期入院にでもなったら お互い日本食の差し入れをしようね~と。
それが現実となったのは私がドイツに戻ってすぐ。 友人のさくらんぼさん (ニックネイム)が私が里帰り中 手術をして現在リハビリ入院しています。 幸い食事制限はないので、お寿司が好きな彼女へ日本レストラン「達美」のちらし寿司を持っていて一緒に食べたり、アサリご飯(でも、大失敗で美味しくなかった~)やお惣菜を作って持って行ったりしてます。 「やっぱり ご飯って美味しいね~」と、しみじみ言う さくらんぼさん。 私もお産で入院した時に 夫が持ってきてくれた握り寿司は 最高に美味しかった!
何処からか 「今の時代に 生きている あなた達は 幸せね」 と言うクーデンホーフ・光子の声が聞こえてきそう・・・・・・・・。
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Last updated
2009.06.20 08:07:13
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