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ドイツの日だまり

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2009.11.10
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20年前の昨日、1989年 11月9日、 ベルリンの壁が崩壊された時、私はデュッセルドルフの近くに住んでいました。

笑顔で堂々と国境を通る人達、喜びの涙を流してる人達、西側の人の手を借りて壁をよじ登る人達、、、、、テレビの画面を通して伝わってくる喜びと感動に私の目も潤んできてしまって。

長い東西冷戦に終止符がうたれ、多くの人々の胸を熱くした日でした。

 

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その2年前、私は夫とベルリン旅行したのですが、西ベルリンから一日だけ東ベルリンへ。

国境にてビザをもらうのですが、なんだか緊張してしまい、妊娠中で少し目立ってきたお腹に手をやり「大丈夫」、大丈夫」と自分に言い聞かせ、、、、、、

東ベルリンの印象は 東ドイツの首都でありながら「華やかさが無く陰気」でした。 共産国に対する先入観も手伝って、街や人々に暗さを感じてしまいました。 しかし たった半日しか居なかったのですから、私の知らない別の「街 の顔」もあったはずです。

その頃はハンブルグに住んでましたが、仲良くしていたご夫妻のだんな様の方が東ドイツの人でした。彼は音楽家で東ドイツの収容所に5年ほどいて、いきなり電車に乗せられ西へ来たそうです。(西側で捕まってる東側スパイとの交換としてその様な事があったよう)

その男性の収容所時代の話を聞いた時は 本や映画の中の事ではなく、現実に体験した人の口からでしたので とてもショックを受けました。

 

昨晩行われたベルリンでの盛大な式典にて 旧東ドイツ出身であるメルケル首相は「自分の人生にとって最も幸せな瞬間だった」と。

 

しかし統一後に東西の経済格差、国営企業が潰れて失業率が高まり、それに因果するようなネオナチグループの犯罪 他の問題が出てきています。

東ドイツ時代の方が良かった、と言う人達さえいるそう。

東西統一は果たされたけれど人々の心の統一にはまだまだ時間がかかりそうです。

 

冷戦時代の出来事は フィクション又はノンフィクション映画としてたくさんつくられていますが、その中の傑作のひとつ 善き人のためのソナタ  (ドイツ映画)を昨晩テレビで見ました。

原題は Das Leben der Anderen     英語タイトルは原題を直訳したThe Lives of Others

日本のタイトルとはかなり違いますね。

国家保安省の局員を演じている 俳優は旧東ドイツ出身、2007年に病気で死亡しました。

映画の中の彼はほとんど無表情に見えるのですが、無表情な顔の奥底にある表情から彼の心の変化を垣間見る事が出来ます、、、、、、上手に説明できないですが、チャンスがあったら是非ご覧ください。 

でもお子様には見せられないシーンがあります。

 

もし、、、、もし日本が同じように東西に分けられたとしたら今の日本はどうなっていたのだろう?

 

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Last updated  2009.11.11 05:51:57
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