幸母乳育児相談室

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• Dr.亀山の小児科日誌☆予防接種で病気の症状が出るの？☆幸母乳育児相談室より

  ☆予防接種で病気の症状が出るの？☆「潜伏期の後に症状が出ることがありますか？」「不活化ワクチンは出ません、生ワクチンは出てもほんのわずかで済みますよ」　予防接種には、接種後すぐに出る(それぞれのワクチンに含まれる成分・添加物などが合わない)副反応(アレルギー症状)と、しばらくたってから起きる病原体そのもの(生ワクチン)の症状とがあります。　予防接種には生ワクチン(生きた病原体を弱毒化したもの)と不活化ワクチン(病原体を殺して毒性をなくしたもの)があります。　生ワクチン(ポリオ・BCG・麻疹・風疹・おたふくかぜ・水痘)は、ごく軽く病気にかからせて免疫を植えつけるもので、体内で病原体が増殖するために、潜伏期のあと(１～２週間後)にごく軽い症状(咳・熱・発疹など)が出る場合があります。実際にかかるよりはごくわずかの症状で済みますので、たいていはかぜの看病程度でOKです。完全に抗体獲得をするのには２～３週間かかりますので、別の予防接種には４週間以上あける必要があります。　不活化ワクチン(百日咳・日本脳炎)は体内で増殖せず、病原体の断片が身体に記憶を植えつけて免疫をつくるため、何回か接種する必要があります。接種の影響は２～３日程度ですので、１週間たてば別の予防接種を受けることが可能です。トキソイド(細菌の毒素を取り出して無毒化したもの：ジフテリア・破傷風)も不活化ワクチンと同様です。３種混合はジフテリア・百日咳・破傷風を混ぜてあります。　以前ポリオ生ワクチン(製造のトラブル？)で死者や麻痺が問題になりましたが、日本でも米国を見習ってポリオは不活化ワクチンへの切り替えが計画されております

  2003.10.22

• Dr.亀山の小児科日誌☆おたふくかぜで子供ができなくなるの？☆幸母乳育児相談室より

  ☆おたふくかぜで子供ができなくなるの？☆「子供ができなくなると恐いので予防接種を受けたいのですが」「5000円かかりますが受ける価値は充分にあります」　流行性耳下腺炎(ムンプス耳下腺炎)で合併が多いのは髄膜炎です(１～10％発症)。60％で髄液細胞増多を認めますので、頭痛・吐き気があれば髄膜炎と思ってよいでしょう。ただし、ほとんど後遺症は残らず、たいていは外来点滴程度で良くなってしまいます。　睾丸炎は、思春期以降で20～30%に合併しますが、子供ができなくなること(無精子症)はほとんど考えられません。その他、ごくまれに膵炎や難聴などが合併しますので、かかりたくない人は受けておけば無難です。　だいたい、水痘やおたふくで、元気なのに保育園を休んで家に居られるほうがよほど困ります。水痘もおたふくかぜも社会的には十分価値のあるワクチンと言えるでしょう。　おたふくかぜのワクチンも鶏胚初代細胞で培養しますので、麻疹ワクチンが大丈夫だった人はたいてい大丈夫です。添加物も麻疹ワクチンと大差ありません。

  2003.10.21

• Dr.亀山の小児科日誌☆水痘ワクチンはなぜ高い？☆幸母乳育児相談室より

  ☆水痘ワクチンはなぜ高い？☆「水痘ワクチンは7000円もするんですか？」「受ける人が少ないから高いのです」　麻疹などの予防接種は無料です。それは、かかると死ぬかあるいは死ぬほどひどい目にあうので、社会福祉として補助が出るのです。水痘はかかっても死なないので、予防接種法の規定(無料)から外れているのです。しかし、白血病やネフローゼ症候群などのハイリスク児はかかると死にます。ハイリスク児を救うために日本で開発されたのが水痘ワクチンです(ヒト２倍体細胞で培養)副反応が少ないので、水痘にかかりたくない児は接種しておく価値があります(米国などではすでに全員接種)。　最近では、成人の帯状疱疹再発の予防効果が注目されております。　水痘が重症化することはまれですが、抗ウィルス剤(ゾビラックス：アシクロビル)を内服すれば重症化が防げます。ただし、ゾビラックス内服による副作用で皮膚症状の悪化や肝機能障害を認めることがありますので、軽症では安易に内服しないほうが良いものと思われます。

  2003.10.20

• Dr.亀山の小児科日誌☆風疹ワクチンとTORCH症候群☆幸母乳育児相談室より

  ☆風疹ワクチンとTORCH症候群☆「風疹ワクチンを受けてませんが妊娠してしまいました・・・」　すべての予防接種は授乳中は接種できますが、妊娠中は接種できません。事前に受けておくべきです。　周産期感染症の中でも、胎児に奇形や発育障害などを起こす感染症がTORCHです。　TORCHはTO(トキソプラズマ)、R(風疹)、C(サイトメガロ)、H(単純ヘルペス)の略ですが、この中で唯一、予防接種で防ぐことができるのが風疹ですので、ぜひ受けておく必要があります。また、OをOthersとしてその他の感染症(ヒトパルボウィルスB19や水痘ウィルスなど)も含めている人も居ります。　この場合に、問題になるのが風疹罹患歴です。小児科医でも水痘と風疹は他の感染症と間違うことがありますので、風疹にかかりましたといってもかかっていない場合があります。　抗体検査は面倒なので、罹患歴があっても、接種してしまったほうが無難です。　風疹ワクチンはウサギ腎初代細胞(またはウズラ胚)で培養されますが、含まれる添加物が少ないので、副反応はごくまれです。他の予防接種で問題のなかった人はほとんど問題になりません。また、風疹は学童期以降の病気なので急ぎません。

  2003.10.19

• Dr.亀山の小児科日誌☆日本にはいない日本脳炎？☆幸母乳育児相談室より

  ☆日本にはいない日本脳炎？☆「卵アレルギーがありますが日本脳炎ワクチンは受けられますか？」　日本脳炎ワクチンはマウス脳細胞で培養しますが、マウスアレルギーはまず居りませんので問題になりません。チメロサール(水銀塩)、ポリソルベート、ゼラチン、グリシン、ホルマリンなどの添加物による副反応はまれです。　近年は予防接種の添加物がどんどん減っており副反応は格段に減りました。２年程前からゼラチンも抜いてあり、当科外来でも化学物質過敏症(ホルマリン強陽性)の児が一人副反応が出たくらいでほとんど記憶がありません。　日本での日本脳炎発生は年間１０人程度(1950年頃は年間数千人)ですので、接種を急ぐ必要はありませんが、アジアを中心に海外では年間３～４万人の発生がありますので、将来の海外旅行のための予防接種といっても過言ではありません。　韓国では年間2～3000人の日本脳炎発生がありましたが、ソウルオリンピック前に予防接種を実施して激減させ、無事オリンピックを開催しました。定期接種は日本と韓国だけです。

  2003.10.18

• Dr.亀山の小児科日誌☆３種混合ワクチンは金属アレルギー負荷試験？☆幸母乳育児相談室より

  ☆３種混合ワクチンは金属アレルギー負荷試験？☆「足がガサガサでズック皮膚炎といわれました」「３種混合接種の後で腫れませんでしたか？」「？？？そういえば真っ赤に腫れました」　パッチテストをしたら、強い金属アレルギーを認めました。　３種混合ワクチンはアミノ酸培地で培養しますが、添加物に金属塩(チメロサール：エチル水銀チオサリチル酸ナトリウム、水酸化アルミニウム)とホルマリンが含まれておりますので、金属アレルギーの児は副反応が出ることがあります。　金属アレルギーの児は、保育園での裸足のお砂遊び(土と砂は金属塩)、絵の具遊び(インクなどの色素は金属塩)、歯科治療(金属塩と化学物質がイッパイ)・・・などが問題となってきます。　２００１年から水銀量が10分の1になり、以前よりも接種部位の腫れる児が格段に減りましたが、アレルギー体質の児は接種間隔をあけながらゆっくり行ったほうが良いようです。また、腫れた場合には次回の接種量を減らしたり３回目をパスすることもあります。　予防接種は皮下注射ですので、もむ必要はありません。病院での筋肉注射はもんで下さって結構です。

  2003.10.17

• Dr.亀山の小児科日誌☆予防接種の後お風呂に入ってもいいの？☆幸母乳育児相談室より

  ☆予防接種の後お風呂に入ってもいいの？☆「もまなくても結構です、１５分くらい様子を見てから帰ってください、　無理さえしなければ普通の生活で良いですよ、いつもの薬も続けて結構です」「もちろんお風呂に入ってもかまいません」「前のときはお風呂は駄目と言われたのですが・・・」　予防接種の後にお風呂に入っていけないという医学的根拠は何もありません。欧米では昔から平気でお風呂に入っておりました。日本は「何かあったらどうするの・誰が責任を取るの」という日本独特の風習でお風呂には入らなかっただけです。　平成６年の予防接種法の改正から、法的にも入浴はOKになりました。家族(ばあちゃん)に不安がなければ特に問題はありません。ただし、接種部位はあまりこすらないほうが良いでしょう

  2003.10.16

• Dr.亀山の小児科日誌☆予防接種で熱が出るの？☆幸母乳育児相談室より

  ☆予防接種で熱が出るの？☆「予防接種の次の日から熱が出ました」「のどが赤いのでカゼですね」　予防接種の後に熱やカゼ症状が出るのは、たいていは会場でカゼをもらってしまったということが多いようです。ここ２年くらいは予防接種の薬液の質が格段に良くなりましたので、副反応でということは非常に少なくなりました。　カゼの潜伏期に接種してしまった。予防接種の会場でカゼをもらった。帰りにショッピングセンターでカゼをもらった・・・。予防接種の病原体とカゼの病原体がダブル・トリプルになるというのはよくあることです。　うちの子は２つや３つカゼをひいても平気よ・・・と言う児・ふだんカゼがこじれない児は、どんなときに予防接種をしても平気ですが、普段カゼがこじれる児は健康な時に予防接種をしてもトラブルが起きます。ふだんのカゼの看病・ひき方がポイントです。

  2003.10.15

• Dr.亀山の小児科日誌☆主治医は誰ぁれ？☆幸母乳育児相談室より

  ☆主治医は誰ぁれ？☆「麻疹の予防接種を受けに来てますが主治医の許可が必要と言われました」「主治医に聞いてください」「？？？」　アトピー性皮膚炎で検査して欲しいと言って一度だけ受診したお母さんからの電話、児は卵白(+4)でした。鶏肉は検査しておりません。　予防接種は受けてみないとわかりません。その時に予防接種をする医師が主治医です。接種してどんな症状が出るかわかりませんし、何があっても私はその場には駆けつけられません。予防接種をする医師がその持てる知識と設備によって、最大限の配慮をもって行うしかないのです。「主治医の許可」などありえないことです(禁止はあります)。　予防接種は、わざと病原体(と異物)を植えつけるわけですから、わざとカゼを引かせるようなものです。今のこの子の状態で、もうひとつカゼを引かせても(異物を入れても)良いなと思ったら、会場に行って、医師が診察してOKだったらOKです。お母さん(あるいは家族あるいは医師)に不安があったらその時点で中止です。

  2003.10.14

• Dr.亀山の小児科日誌☆麻疹ワクチンは鶏肉負荷試験？☆幸母乳育児相談室より

  ☆麻疹ワクチンは鶏肉負荷試験？☆「卵アレルギーなのですが麻疹ワクチンは受けられますか？」「鶏肉のアレルギーがなければ、恐らく大丈夫です」　麻疹ワクチンは鶏胚初代細胞で培養しますので、鶏肉アレルギーの児は副反応が出る場合があります。鶏肉を食べても症状が出ない児はたいてい大丈夫です(RAST検査で鶏肉の反応が低ければさらに接種しやすい)。添加物である乳糖、ブドウ糖、アルブミン、ゼラチン、フェノールレッド、エリスロマイシン、カナマイシンなどにも反応を起こす場合がありますが、ごくまれです。 麻疹は昭和20年頃には年間２万人死亡しておりましたが、予防接種のおかげで現在は年間50～60人死亡まで減少しております(発生は２～３万人？)。米国ではほぼゼロに減少しております(欧米では確実性を増すために２回接種の国もある)。麻疹は基礎疾患のある人ほど重症化しますので、よほどの事情がない限り受けておいたほうが良いものと思われます。(

  2003.10.13

• Dr.亀山の小児科日誌☆インフルエンザワクチンは卵負荷試験？☆幸母乳育児相談室より

  ☆インフルエンザワクチンは卵負荷試験？☆「卵アレルギーなのですがインフルエンザワクチンは受けられますか？」「卵アレルギー(皮膚症状など)が治まってからのほうが無難です」　インフルエンザワクチンは鶏卵尿膜腔液で培養しますので、卵アレルギーの児は副反応(皮膚症状・発熱・喘息など)が出る場合があります。経験的にはRAST検査で卵白(+3)あたりが境い目です。(+4)以上の接種はちょっと恐いです。(+2)以下は副反応は出ても比較的軽度です。添加物であるチメロサール(エチル水銀)、ゼラチン、ホルマリンなどにも反応を起こす場合がありますが、ごくまれです。　インフルエンザワクチンは毎年流行を予測してA型2種類＋B型1種類を混ぜて作られますが、近年は予測が良くあたるようになりました。１回接種の有効率が65％、２回接種の有効率が80％程度といわれております。　今年はSARSの問題がありますので、社会的なお付き合いでの接種の必要度が高まってしまいました。　不運にも卵アレルギーでワクチンが接種できない児は、インフルエンザにかかっても抗ウィルス剤(タミフル：A型とB型に有効あるいはシンメトレル：A型に有効)を内服すれば軽くて済みます。　インフルエンザ脳症は解熱剤の薬害(ライ脳症)ですので、解熱剤(親の精神安定剤)はできるだけ減らすようにしましょう。

  2003.10.12

• Dr.亀山の小児科日誌☆医療は社会とのお付き合い？☆幸母乳育児相談室より

  ☆医療は社会とのお付き合い？☆　「卵アレルギーがありますが、予防接種は受けないといけませんか？」　医療は社会とのお付き合いですので、家族や周囲の誰かが不安を感じた時点で医療が発生します。お母さん自身は問題を感じなくとも、家族が不安を感じたら、受診して何でもないことを確認して疑問を解いていかなくてはなりません。　予防接種は、アレルギーの児にとっては日本の社会における必要悪ですので、できる範囲で受けてゆく必要があります。その場合に皮膚の状態とアレルギーの種類によって、必要度と接種時期や接種量が変わってきます。　アレルギーがあってもまず問題なくできるものは、あまりアレルゲンを含まないBCGとポリオです。ツベルクリン反応・BCGは接種部位の皮膚の状態がよければ大丈夫です。近親者に結核があれば早めに接種が必要です。ポリオも下痢などの腹部症状がなければ問題なくできますが、日本には今のところポリオウィルスは居ませんので急ぎません。　その他の予防接種は若干アレルギーを起こす物質が入っておりますので、個別の検討が必要です

  2003.10.11

• Dr.亀山の小児科日誌☆お風呂に入れて良いですか？☆幸母乳育児相談室より

  ☆お風呂に入れて良いですか？☆「熱があったらお風呂は止めればいいですか？」「家風で決めてください」「？？？」　入浴は医療ではなく看病です。そのときの不潔さの度合いと症状の重さをはかりにかけて、その場その場で決めれば良いのです。　外来で「お風呂に入っても良いですよ」と言っても家に戻って顔色が悪くてぐったりしたら入浴できませんし、肺炎でも家に帰る途中でどぶに落ちたら入浴しないわけには参りません。　外来でも、ドロドロのアトピーで40℃あっても風呂に入らざるを得ない児はたくさん居りますが、世界中には一生のうちに一度も風呂に入ったことのない児もたくさん居ります。入浴が良いか悪いかというよりも、今この子の状態で、清潔を保つには、拭くだけが良いのか、シャワーが良いのか、浴槽に入れるのが良いのか判断するだけのことです。皆入りたい、入れたいと思っても「ばあちゃん」が騒いだら、合わせてゆく必要があります。　なお、喘息は入浴の「湿」で悪化する場合が多いので良くない場合が多いようです。

  2003.10.10

• Dr.亀山の小児科日誌☆何度になったらどうすれば良いですか？☆幸母乳育児相談室より

  ☆何度になったらどうすれば良いですか？☆「今38.5℃で坐薬を入れました。39℃で脇の下を冷やせば良いですか？」「お母さん自身が38.5℃と39℃の熱が出た時、自分ではどうされますか？」「・・・」　同じ39℃でも、上がりかけの39℃はフルエが来ますので温めてあげる必要がありますが、上がりきった後の39℃は暑くて布団を蹴飛ばしますので、汗をふいて熱を逃がしてやる必要があります。温めて欲しい39℃もあれば冷やして欲し39℃も、そばに居て欲しい39℃もあっちに行ってて欲しい39℃もあります。　私がこの子だったらどうして欲しいかしら、私だったらどうかしら、うちの家風では・・・・考えるのが・見抜くのが看病です。　熱は冷やさなければいけないという固定観念が誤りです。たいていの児は冷やすと嫌がる児が圧倒的に多いようです。嫌がることをするのを「嫌がらせ」と言います。看病とは言いません。気持ちよければ冷やしてあげればいいのですが、嫌がったら冷やす必要すらありません。まして「冷えピタ」などは全く意味がありません。親が「私はこんなに看病しているのよ」と周囲にアピールして自分で自分を誤魔化している魔除けのお札・免罪符のようなものです。

  2003.10.09

• Dr。亀山の小児科日誌☆何枚着せればいいの？☆幸母乳育児相談室より

  ☆何枚着せればいいの？☆　汗びっしょりの児、厚着でなかなか脱がせられなくて診察ができません。　「お母さんは何枚着てますか？」　「？？？」　子どもは、体重あたりの体表面積が大きく、体温調節が苦手です。こまめにコントロールしてあげることが必要です。　朝・昼・晩・場所が変わっても、熱があるかないかでも子どもの状態ははどんどん変化します。　今この状態で、私がこの子だったらどうして欲しか・・・というのが大切です。　基本的には１才までは親と同じか１枚多め、１才過ぎると親と同じか１枚少なめでも大丈夫です。　寒くても、発熱して汗ばんでいるようだったら、汗をふいて薄着にすることが必要です。　たくさん着せると熱がこもって熱が上がり、脱水してしまいます。

  2003.10.08

• Dr.亀山の小児科日誌☆子どもはカゼの子？？☆幸母乳育児相談室より

  ☆子どもはカゼの子？？☆「保育園で裸足と薄着を勧められたのですがぁ～」「冷え症を治してからのほうが良いと思いますよ」　昔の子どもは「子どもは風の子」で裸足で駆け回って元気でしたが、それは表面が冷えても芯がほてっていたから大丈夫だったのです。　ところが、いまどきの親は、冷えるといけないといって厚着をさせながら、芯は冷たいもの(ジュース・アイスクリーム・解熱剤)で冷やしまくっておりますので、頭寒足熱の逆(冷えのぼせ)の状態となってしまいます。これでは「子どもは風の子」ならぬ「子どもは風邪の子」になってしまいます。芯が冷えた状態で薄着や裸足にするのは危険です。まず、冷え症の解決が先です。　子どもの冷え症の症状は・・・・顔色が悪い、体温が低い、手足が冷たい、しもやけ、朝起きが悪い、立ちくらみ、乗り物酔い、頻尿、夜尿、腹痛(便秘・下痢)、寝汗、鼻出血、熱が出ない、ゼーゼーする、カゼが長引く・・・・

  2003.10.07

• Dr.亀山の小児科日誌☆さっきまでは重症だったのに・・☆幸母乳育児相談室より

  ☆さっきまでは重症だったのに・・・・☆　喘息急患の児、元気に駆け回っております。　「こんな真夜中にすみません、さっきまでは苦しそうだったんですぅ～」　「よくあることですよ」　「？？？」　小児喘息専門のあるDrはお子さんがひどい喘息ですが、発作が起きると車に乗せてドライブに出かけます。なぜか、家を出ただけで発作がおさまるのです(薬はあまり効きません)。　家を出たら軽くなった、病院の門をくぐったら、あるいは待合で待っているうちに治まった・・・というのはよくあることです。あまり喘息のことがわからない(小児科以外の)当直医が、真夜中に起こされて憤慨するのはよく見る風景です

  2003.10.06

• Dr.亀山の小児科日誌☆咳止めのテープって？☆幸母乳育児相談室より

  ☆咳止めのテープって？☆「呼気時に喘鳴が聴こえるので喘息ですね、胸郭も変形してるし・・・」「そんなことは言われたことありません」「胸に貼っているテープは喘息のテープですよ」「咳止めって言われてます・・・・」　胸に貼るテープは咳止めではありません、気管支拡張剤(吸入と同系のβ2刺激剤：喘息の薬)です。２才から２年間何の検査も指導もなく漫然と投薬を受けていたのでした。　血液検査をしたらIgE：1500、ダニ+6、花粉+5、カビ+3・・・・もうアレルギー体質は相当強くできあがっておりました。　２才過ぎてゼーゼーしたらたいていは喘息です。夜ひどい、咳で吐く・・・・２週間以上続いたらカゼではありません、早めにまともな医師に診てもらいましょう。

  2003.10.05

• Dr.亀山の小児科日誌☆台風で喘息??☆幸母乳育児相談室より

  ☆台風で喘息？？☆「うちの子台風が来るたびに喘息発作を起こすんですぅ～」この前の台風あたりから毎日喘息発作がたくさん来ます。 喘息には「寒」「風」「湿」が良くないとされます。 冷えて・疲れて・イライラして・ジメジメしてると起きやすいのです。 温かくして・ニコニコして・カラッとしていると起きにくいのです。 冬に起きる喘息は、感染(＋寒冷)による喘息が多いのですが、いわゆる小児喘息は、梅雨時や秋の長雨、台風が来たときに起きやすいのです。 海水浴は、アトピーは良くなりますが、潮風で喘息が出やすくなります。 昔から喘息の転地療法は比較的空気の澄んでカラッとしている温暖な高地を選ぶ場合が多いようです。

  2003.10.04

• Dr.亀山小児科日誌☆白身魚は大丈夫??☆幸母乳育児相談室より

  ☆白身魚は大丈夫？？？☆　タラを食べると皮膚が赤くなる児。「白身魚は大丈夫といわれてタラばかり食ていたんですがぁ～」　血液検査でタラ(+4)でした。　白身魚でも同じ物ばかり食べているとアレルギーを起こしますので、回転食(毎日あるいは何日か毎に魚の種類を変える)が安全です。　また、魚は鮮度が悪くなるとノイリンなどの仮性アレルゲン(アク)が発生しますので鮮度の良いものを火を通して食べるのが安全です。　魚のアク(仮性アレルゲン)には、ヒスタミン(サバ・カツオ・マグロ・イワシ)、ノイリン(サンマ・サケ・タラ)、トリメチルアミンオキサイド(イカ・カニ・エビ・タコ・ハマグリ・アサリ・カレイ・タラ・スズキ)などがあります。

  2003.10.03

• Dr.亀山の小児科日誌☆刺身アレルギー？？？☆幸母乳育児相談室より

  ☆刺身アレルギー？？？☆「うちの子は刺身は全部ダメなんですぅ～」「えっ、種類に関係なくですか？」「火を通すと大丈夫なんです」 皮膚テストをしたら魚は全部陰性で「醤油」が強陽性でした。刺身に対するアレルギーではなく、たくさんかけていた安物醤油が原因でした。 安物醤油は添加物がたくさん入っていて、アレルギーを起こしやすいのです。できるだけ、質の良い醤油を、控えめに使用することが大切です。 醤油アレルギーの人は、大豆油や豆菓子・ナッツ・チョコ・コーヒー・ココアなどにもアレルギーがある場合がありますので、注意が必要です

  2003.10.02

• Dr.亀山の小児科日誌☆秋サバ嫁に食わすな～アニサキス☆幸母乳育児相談室より

  ☆秋サバ嫁に食わすな～アニサキス☆「サバアレルギーなので調べてください」　たいていは、アレルギーの検査ではサバは陰性で、アニサキスが陽性に出ます。　サバに含まれるヒスタミン(ヒスチジン)でもアレルギーが出ることがありますが、たいていはサバの寄生虫のアニサキスが原因でアレルギー症状が出るほうが多いようです。　また、アニサキスが生きたまま胃に入ると、胃の粘膜にもぐりこむ胃アニサキス症(胃痛・胃に穴があく)を発症します。　アニサキスは熱に弱いので、火を通して食べれば安全です。また、冷凍したり、よく噛んで食べればある程度死滅します。　サバ以外にも、サケ、タラ、アジ、イワシ、スルメイカにもアニサキスが居る場合がありますので生食は注意が必要です。

  2003.10.01

• Dr.亀山の小児科日誌☆ヨモギ健康法と秋のキク科花粉症☆幸母乳育児相談室より

  ☆ヨモギ健康法と秋のキク科花粉症☆　秋になると鼻炎が出るお母さん。児は皮膚がガサガサです。「何を塗っていますか？」「ヨモギ石鹸で洗ってヨモギローションとヨモギクリームを塗っています」「草もちは？」「草もちもヨモギうどんもヨモギ茶も大好きです」　血液検査をしたら親子ともにヨモギが強陽性でしたのでヨモギ製品を全部やめてもらったらすっかり良くなりました。　秋の花粉症はヨモギやブタクサなどのキク科の雑草によります。ヨモギ製品とキク科の食品(春菊・ゴボウなど)は症状が強く出る場合がありますので、注意が必要です。

  2003.09.30

• Dr.亀山の小児科日誌☆冷え症と夏バテ☆幸母乳育児相談室より

  ☆冷え症と夏バテ☆　９～10月の季節が、一年のうちで一番気候が良くて風邪を引きにくい時期ですが、皆運動会で元気に駆け回っているこの時期に、風邪がこじれるのは、冷房病です。　夏の暑い日に冷房でがんがん冷やすと秋口に冷え症の病気(喘息・肺炎・自律神経失調症・夏バテ)が悪化するのです。　冬の健康は夏で決まります。夏の暑い日に、外から冷房で冷やすのも良くありませんが、芯から冷たいもので冷やすのはもっと良くありません。　冷え症の女性は冬に冷え症を治すのは困難です。夏が決めてです。　夏の暑い日に冷たいそうめんに冷たい麦茶では、なかなか冷え症は治りません。熱い番茶に鍋焼きうどんくらいの気合が必要です。

  2003.09.29

• Dr.亀山の小児科日誌☆柿の実（トマト）が赤くなると医者の顔が青くなる☆幸母乳育児相談室より

  ☆柿の実(トマト)が赤くなると医者の顔が青くなる☆　日本では柿、西洋ではトマトが赤くなると患者が減って医者が真っ青になると言われておりますが、これは、柿やトマトが体に良いというよりは、９～10月の季節が一年のうちで一番気候が良くて風邪を引きにくいということです。　柿には栄養分(ビタミンA・C、ポリフェノール)もタップリ含まれておりますが、柿の渋(タンニン)が合わない人も居ります。また、トマトも栄養分(ビタミC・B、リコピン)もタップリ含まれておりますが、アク(仮性アレルゲン：ヒスタミン・アセチルコリン)が合わない人も居りますので、注意が必要です。

  2003.09.28

• Dr.亀山の小児科日誌☆便は1日に何回出ればいいの？☆幸母乳育児相談室より

  ☆便は1日に何回出ればいいの？☆「うちの子哺乳のたびに下痢便が出るんですぅ～」「良かったですね、正常ですよ」人間の体には胃・大腸反射という副交感神経反射が備わっておりますので、胃袋に食べ物が入ると自然に腸が動き出します。3回食の人は食後に3回おなかが痛くなり、出るとスッキリするというのが正常です。しかし現代人は忙しいので、便意があってもなかなかトイレにはいけません。ためウンチで1日1回ということになってしまうのです。　8回授乳の赤ちゃんは大人の感覚で言えば下痢便が8回というのが正常です。1日1回形のある便では便秘気味といえます

  2003.09.27

• Dr.亀山の小児科日誌☆便は何日まで出なくていいの？☆幸母乳育児相談室より

  ☆便は何日まで出なくてもいいの？☆「うちの子1週間に1回しか便が出ないんですぅ～」「冷え症か食物アレルギーですね」「？？？」 腸に大きな病気がなければ、あるいは明らかな症状(腹部膨満・不機嫌・腹痛・嘔吐・顔色不良・切れ痔・皮膚炎など)がなければ、３日程度は出なくても問題ありません。なかには１週間に１度ためウンチで元気イッパイの児も居ります。 人間の腸は冷えると便秘か下痢に傾きますので、冷え症の場合があります。妊娠中から母親が冷えるものを食べ過ぎていた場合がそうです。食生活を改善し、よく噛む(乳児はよく吸う)と基礎代謝が上がり、平熱が上がり、腸の動きも良くなります。授乳後ウトウトしてしばらくするとむずかります。便意を感じているので優しくおなかを「の」の字にマッサージしてあげましょう。それでも出なければ「コヨリ(綿棒)浣腸」です。肛門刺激でたいていは出ます。下剤やグリセリン浣腸は最後の手段です。　腸の炎症：食物アレルギー(腸管)アレルギーでも便秘することがあります。アトピーの児は皮膚ばかりでなく腸の粘膜も赤くただれておりますので、食物アレルゲンがはいると腸の動きが悪くなって便秘をします。食生活を改善してインタールを内服すると便秘も皮膚症状も改善します。

  2003.09.26

• Dr.亀山の小児科日誌☆食べて慣らす???☆幸母乳育児相談室より

  ☆食べて慣らす？？？☆「アレルギーがあるので卵を除去していたら食べて慣らすように言われました」　とんでもない話です。赤ちゃんの腸は生後１０ヵ月過ぎまで穴だらけですので、慣れようがありません。自分に合わない食物アレルゲン(大きな蛋白分子)を腸の穴から取り入れてしまうのです。１０ヵ月過ぎると徐々に腸の粘膜が丈夫になって、悪いもの・合わないものを排除できるようになるのです。昔は、育ち盛りで、腸の粘膜が丈夫になってからいろいろ試したから大丈夫だったのです。卵を食べられる時期一つとっても人によって１才だったり３才だったりいろいろです。早く除去を開始すればするほど早く食べられるようになります。

  2003.09.25

• Dr.亀山の小児科日誌☆肝臓は解毒工場☆幸母乳育児相談室より

  ☆肝臓は解毒工場☆ 「貧血なので大嫌いなレバーを食べるようにと言われました」　とんでもない話です。肝臓は解毒工場ですので、牛の食べた汚染物質がすべて集まる最も汚い部分を食べることになります。牛のレバーは２割程度が病変により廃棄処分になるほど汚染がありますので、貧血の人は鉄剤を内服する方がよほど安全です。　妊娠中は汚染の強いものとアレルギーを起こしやすいものを減らす必要があります。　卵・牛乳・肉・レバーなどの動物性食品、油脂類(特に大豆油)、パン・菓子類、豆類(きな粉・あんこ・ナッツ・チョコ・コーヒー・ココアなど)がよくありません。　昔ながらの火の通った和食(米飯食・魚菜食)が基本です。　ふだんが食べすぎですので、妊娠6ヵ月頃から汚染の強いものを徐々に減らして、８から８まで卵をやめて、生まれた子供がアトピーではないとわかったら、１０ヵ月頃から徐々に緩めていくことが大切です。

  2003.09.24

• Dr.亀山の小児科日誌☆８-８運動☆幸母乳育児相談室より

  ☆８－８運動☆「生まれる子供をアトピーにしたくないのですが・・・」アトピーの児を作らない基本的知識に８－８運動があります。　妊娠8ヵ月から生後8ヵ月まで、赤ちゃんがアレルゲン・汚染物質・炎症性物質に最も弱い時期は、食物連鎖・生体内濃縮の頂点にある卵を控えましょうということです。川の水に含まれる１ppmの汚染物質が、川の魚になると1000ppm、それを食べる水鳥は10000ppm、鳥の卵になると100000ppmに濃縮されます。アトピーは「汚染」ですので、食物連鎖の頂点の卵は(栄養分も集まりますが)汚染が強いので控えたほうが安全なのです。　卵アレルギーの児は、頬にアトピーが出ます。またトビヒ(ブドウ球菌感染)が出やすいのも特徴です。

  2003.09.23

• Dr.亀山の小児科日誌☆乳首のサイズは変わらない☆幸母乳育児相談室より

  ☆乳首のサイズは変わらない☆　デブデブの児を抱えたお母さん。　「うちの子よく吐くんですぅ～胃腸が弱いんでしょうか　ぁ？」　「胃腸が弱い子は肥れませんよ、単なる飲み過ぎでしょう」　 粉ミルクを飲ませているお母さんは、乳首の穴のサイズをSS→S→M→Lと徐々に大きくして行きます(流し込む)ので吸わなくてもいくらでも飲めてしまいます。　母乳のお母さんの乳首の穴の大きさは変わりませんし、母子ともに努力して吸わないと良いオッパイは飲めません。粉ミルク(配合飼料での飼育)が良いか、母乳での哺育が良いかは別として、乳首の穴を大きくしてどんどん飲ませるのは考えものです。できれば、SSのままで吸う力を鍛えるほうが得策です。

  2003.09.22

• Dr.亀山の小児科日誌☆血液型が変わる???☆幸母乳育児相談室より

  ☆血液型が変わる？？？☆　「血液型が変わっているかもしれないので検査を」というお母さんが居ます。　「家族は何型ですか？」　「主人はA型で私はO型この児は産婦人科でA型と言われました」 　「それならば変わりませんよ」　「？？？」　胎盤は大変ルーズな臓器です。簡単に血液が漏れて胎児の血液と混ざり合います(胎児胎盤間輸血)。産婦人科で出生時に調べるのは臍帯血ですので、母親の血液の影響があります。　したがって、血液型が変わるのではなく、間違って母親の血液型が出てしまうことがあるのです

  2003.09.21

• Dr.亀山の小児科日誌☆感染症のじんま疹☆幸母乳育児相談室より

  ☆感染性のじんま疹☆　じんま疹の子どもを連れてくるお母さん。必ず・・・「変わったものを食べた覚えはありません」　たいていはのどが真っ赤です。　じんま疹の原因で多いのは病原体です。溶連菌が有名です　が、他の細菌や風邪の　ウィルスに感染したときにもじんま疹が出ます。　その次に多いのが環境因子。ダニ・ホコリ・ペット・花　　粉・などです。　最後に来るのが食べ物ですが、たいていは油物(特に大豆　　油)です。　卵や鯖などは分かります。生まれて初めて食べた。いつも　よりもたくさん食べた。　腐っていた。　たいていは思い当たります。

  2003.09.20

• Dr.亀山の小児科日誌☆ポパイの缶詰☆幸母乳育児相談室より

  ☆ポパイの缶詰☆近くの女子中学生がボロボロのアトピーで来ました。皮膚テストをしたらホウレン草が強陽性でした。親戚一同皆ホウレン草農家で、毎日大量に食べていたのでした。ホウレン草(アカザ科)はアクが強く、結石(蓚酸)ができやすく、アレルギー(ヒスタミン)を起こしやすいのです。ホウレン草以外の葉野菜はアブラナ科でアレルギーを起こしませんので、ホウレン草を減らして回転食にしてもらったらすぐに良くなりました。　ポパイのアニメはホウレン草の缶詰会社のCMですのでだまされないようにしましょう。

  2003.09.19

• Dr.亀山の小児科日誌☆秋茄子嫁に食わすな☆幸母乳育児相談室より

  ☆秋茄子嫁に食わすな☆　知り合いのおばさんから「半年間じんま疹が治らない、血液検査ではアレルギーはないと言われた」と相談されました。皮膚テストをしたら、ナスとトマトが陽性でした。「ナス・トマト・ピーマン・ジャガイモ・唐辛子のナス科は食べてませんか？」「大っ嫌いで食べません！」 しばらく原因不明でしたが、結局、唐辛子ダイエットの健康食品が原因でした。 ナス科は大変アクが強く(ヒスタミン・アセチルコリン)注意が必要です。昔は茄子と鯖くらいしかアレルギーを起こすものがなかったので、このような諺ができたのです。特にリウマチの人は茄子アレルギーが多いので食べすぎには注意が必要です。

  2003.09.18

• Dr.亀山の小児科日誌☆稲科つながり☆幸母乳育児相談室より

  ☆稲科つながり☆　夏になると皮膚がガサガサの児。小麦アレルギーで小麦除去中。「お母さんかお父さんは夏の花粉症ではありませんか？」「分かりません・・・」「妊娠中パンは食べましたか？」「パンばかり食べてました」皮膚テストをしたら両親ともカモガヤ（稲科）陽性。 稲科(夏の)花粉症の親は、悪いものほど欲しくなるの法則で、妊娠中突然パンが食べたくなって、小麦(稲科)アレルギーの児を作ってしまいますので注意が必要です。

  2003.09.17

• Dr.亀山の小児科日誌☆胎児も冷え症☆幸母乳育児相談室より

  ☆胎児も冷え症☆冷え症のお母さん。悪いものほど欲しくなる・・の法則で、妊娠中、甘いもの・冷たいもの・水っぽいものばかり食べていた。生まれた子どもは臍ヘルニア・鼠径ヘルニア・股関節脱臼あり。いずれも緩んだ状態であり、冷え症で水のメグリが悪い「水毒」の状態と思われました。親子で冷え症ですので、なるべく火の通った・温かくて・堅い・色の濃いものを食べる努力と、発熱時の解熱剤を減らす努力が必要です

  2003.09.16

• Dr.亀山の小児科日誌☆悪いものほど欲しくなる☆幸母乳育児相談室より

  ☆悪いものほど欲しくなる☆重症アトピーの児。父も重症アトピーで山菜大好きだが山菜で悪化。母親はアレルギーなし。山菜（アクの強いもの）は大嫌い。妊娠したとたんに、今まで大嫌いだった山菜が突然食べたくなった。毎日山のように食べたら・・・・・・生まれた子供はアトピーだった。 人間は、悪いものほど欲しくなるようにできています。酒・タバコ・コーヒー・甘いもの・覚せい剤・・・・・・好きと嫌い・両極端はアレルゲンです。おなかの児に悪いものほど欲しくなりますので、おなかの中の児の嗜好に引きずられないように、罠にはまらないことが大切です。

  2003.09.15

• Dr.亀山の小児科日誌～豆つながり～幸母乳育児相談室より

  ☆豆つながり☆生後から中耳炎を繰り返している赤ちゃん。「お母さんはニキビはありませんでしたか？」「たくさんありました」「妊娠中豆は好きでしたか？」「どぉしてもチョコとコーヒーが止められませんでした」「お母さんのニキビと赤ちゃんの中耳炎は豆つながりですよ」「はぁ？・・・・・・」ニキビは豆のアトピーです。「耳切れ大豆」と言うように中耳炎は豆アレルギーです。妊娠中おなかの子供に一番悪い豆類（きな粉・アンコ・ナッツ・チョコ・コーヒー・ココアなど）をたくさん食べると耳ぎれや中耳炎の児が生まれます。食べ過ぎないように注意しましょう。

  2003.09.14

• Dr.亀山の小児科日誌～パーティママ☆幸母乳育児相談室より

  ☆パーティーママ☆ パーティー・宴会・飲み会・大好きママ。妊娠中はおなかの児の分まで食べ放題・飲み放題。生まれた子供が重症アトピーでビックリ。突然極端な厳格食～アトピーはぜんぜん良くならない。毎日ヒエと大根と菜っ葉でフラフラ倒れそう。どうしようもなくなって、断乳したら・・・１週間で、すっかりアトピーはきれい。「あの厳格食は何だったの」と怒ってました。 極端から極端は心も体もついていけません。妊娠中もほどほど、生まれてからもほどほどが安全です

  2003.09.13

• Dr.亀山の小児科日誌☆赤ちゃんの抗議行動☆幸母乳育児相談室より

  ☆赤ちゃんの抗議行動☆ 母親が乳腺炎になったので葛根湯を処方しました。「副作用はありますか？」 「あまり問題はないと思いますが、麻黄がはいっているので少し興奮するかも・・・」「あっ、少し乳首を噛むかもしれませんね」「どうしてですか？」「母乳が漢方薬くさくなって、まずくて怒って噛むんですよ」「いつも噛まれますけど・・・・・・」「もうすでに相当まずい母乳なんですねぇ」「・・・・・・」

  2003.09.12

• Dr.亀山の小児科日誌～抱きぐせはたっぷりつけてね～幸母乳育児相談室

  ☆抱きぐせはタップリつけてね☆　母親が赤ちゃんを手さげ籠に入れてきました。「あぶないですねぇ」「そうなんですぅ、犬に咬まれそうになりました」「え、犬じゃなくて、抱っこしてあげないと危ない児に育ちますよ」「はぁ・・・・!?」「抱っこしてあげないと愛情不足で将来は少年A決定ですよ」 「ばあちゃんが抱きぐせは良くないって・・・・」子供の発達は、１才までは「抱っこして(Hold me tight)」、１才からは「下に降ろして(Let me down)」、６才からは「一人にして(Let me alone)」です。１才までは、これでもかっというくらい、なめて触ってベタベタしてあげましょう。抱きぐせもない児は危険です。将来欲求不満で少年Aです。　１才になったら下に降ろしてあげましょう。１年間に１０cmずつ離しましょうという人も居りますが、あるときは優しく、あるときは厳しく、６才までにだんだん離していく必要があります。　６才過ぎても異常行動（指をしゃぶる・爪をかむ・歯ぎしり・チック・毛髪を抜く・頭を打ちつける・ゼーゼー・抱っこしてぇ～）が出るのは欲求不満です。赤ちゃんの抱っこ（スキンシップ・遊んであげる）からやりなおしです。

  2003.09.11

• Dr.亀山の小児科日誌☆当科外来卒乳最長記録☆幸母乳育児相談室より

  ☆当科外来卒乳最長記録☆　４０才のお母さん。久々の２人目でかわいくてしょうがない。「いつまで母乳をやればいいですか？」と訊かれたので「いつまでやってもいいですよ」と答えておきました。３才のお誕生日の１か月前、オッパイを吸っていた児が突然「お母さんオッパイ吸ってるって恥ずかしいんだよね、３才のお誕生日にオッパイやめるね」といって自分で卒乳しました。今のところ、発達・発育・母子関係にも問題はありません

  2003.09.10

• Dr.亀山の小児科日誌～ドクターハラスメント～幸母乳育児相談室より

  ☆ドクター・ハラスメント☆授乳中の母親から涙の電話「膀胱炎で泌尿器科にかかったら抗生剤（フロモックス）を処方されて母乳中止と言われました・・・・」「お母さんは卵や肉やお菓子は食べてないのですか？」「はぁ・・・・!?」「口に入れたものは全部母乳に出ますよ」「はぁ・・・・!?」「抗生剤よりも卵や肉やお菓子のほうがよほど赤ちゃんに害になりますよ」「・・・・」ふだん食生活に気をつけているお母さんには、抗生剤を使わないで頑張りましょうとか言ってしまいますが、普通の食生活をしているお母さんは、たかが抗生剤の毒性くらいなんでもありません。問題になるのは、強心剤や甲状腺薬や抗精神薬などと、抗生剤では母乳中濃度の高いマクロライド系（ジスロマック・クラリス・エリスロシン・など）です。

  2003.09.09

• Dr.亀山の小児科日誌～赤ちゃんをたたかないで～幸母乳育児相談室より

  ☆赤ちゃんをたたかないで☆　オッパイを飲ませた後に赤ちゃんの背中をたたくお母さんが居ります。「なぜたたくの？」と訊くと「ゲップを出すためです」と答えます。背中をたたいてもたたかなくてもゲップの出る児は出るし出ない児は出ません。オッパイと一緒に食べた空気の行く先は、胃袋の出口（幽門）と入口（噴門）の力関係で決まります。胃袋の入り口がゆるい児は背中をたたかなくても立て抱きにしただけでゲップが出ます。出口がゆるい児はいくらたたいてもゲップは出ません。全部オナラになって出るのです。　子育ての秘訣は「私がこの児だったらどうして欲しいのか」あるいは「家風」ではどうかということです。食後に背中をたたかれたいと思う人は居りませんし。たたきっこをする風習の家庭も見たことはありません。　オッパイを飲んだ後はやさしく抱っこして、さすってあげるくらいにしましょう。　

  2003.09.08

• Dr.亀山の小児科日誌☆妊娠ダイエット☆幸母乳育児相談室より

  ☆妊娠ダイエット☆　拒食症で１６０ｃｍ３０ｋｇガリガリのお母さん。　念のために分娩立会いしましたが。３ｋｇ弱のいい赤ちゃんでした。　赤ちゃんは母親の身を削っても生まれてきます。　妊娠はダイエットのチャンスです。　妊娠中体重が増えなければ、赤ちゃん＋胎盤＋羊水：計６kgのダイエットが可能です。　標準体重＋６ｋｇを目標に頑張りましょう

  2003.09.07

• 幸母乳育児相談室より～断乳（卒乳）体験談～

  久しぶりの日記です。今日はお二人のママの体験をちょっとだけ紹介！＜カンガルーママのびっくり体験＞もうすぐ7ヶ月という時、絵本専門店で助産婦さんと知り合い、おっぱいを一杯飲ませても良いと言うことを教わって、もうそろそろやめなくてはという気持ちを捨てて夜中もしっかり飲ませ、離乳食を無理にでも食べさせようと思わなくなって、もうすぐ10ヶ月というとき急にぱったり飲まなくなった。えっ？なんで？と思い、話しかけたり、搾っているところを見せたり、搾ってスプーンで飲ませてみたり・・でもおっぱいには来ませんでした。そして今までべたべたくっついていたのに、少しはなれてグゥーっと成長したと感じられるようになった。あまりにも早いあまりにもあっけない卒乳。もっと飲ませたかった・・・けれどこの子が自分で決めた事とやっと受け入れることができました・・飲まなくなってから10日も経っていました。＜素敵ママの体験＞私は母乳がたりなくてミルクを沢山使いました。母乳を楽しそうに飲ませている人を見てちょっと自己嫌悪・・家に帰って、やっと歩き出したばかりの娘に「お母さんおっぱいで育ててあげられなくてごめんね」と向き合って落ち着いて話したら急にキュウッと抱きしめてくれた。3秒くらいだったと思ったがじい～んと暖かい物が伝わってきた。そのあと娘は何事もなかったように遊んでいる。今までこんなことはなかったが、まだ言葉もしゃべれない我が子がとっても偉大に見えた。

  2003.08.15

• お産婆さんからのお便り

  前の日記の続きです。ドクター亀山のアトピー講座より　日本人の薬好きは世界一!?いくら説明しても薬を欲しがる方が多いのです。核家族かも薬信仰の要因になっていると思われます。今は看病の仕方も知らない親御さんが多いのです。看病をする前にお医者さんにかかり、薬を飲ませて、本当は薬を飲まずに治ったはずの風邪を薬を飲んだから治ったのだと勘違いしてしまっているのが実情です。よく看病して自分の子供が誰に似てどういう体質なのかをよく知っていくことが必要です。　親は子供から学び、子供は親から学ぶという繰り返しが、本当に健康で健全な家庭を作っていくのです。

  2003.04.03

• お産婆さんからのお便り

  １１月に伊勢市で行われたドクター亀山のアトピー講座よりほんの少しご紹介いたします。☆看病とは☆　「看」という字は「手」と「目」です。看病の基本は、子供の立場に立って「自分がこの子の場合だったらどうして欲しいかしら」と考えてあげることが大切です。自分の場合と違うことをすると、病状がこじれたり、薬漬けになったりしてしまいます。すぐお医者さんに連れて行くのが看病ではありません。「目」で良く観察し、優しい「言葉」をかけて、十分に「手」当てをしてあげることが大切です。心配するのではなく励ますことが親の役目です。注：ドクター亀山・・亀山静夫先生　著書に「体質の良い子に育てましょうこれからの世代に」「心と体のセルフコントロール」等がある

  2003.03.31

• お産婆さんからのお便り☆幸母乳育児相談室

  「おかめ」ってご存知ですか？お母さんは「おかめ」でなくっちゃとは故坂東先生の言葉です。・どこまでも見捨てない優しい「目」・子供のため息だって聞き漏らさない「耳」・高ぶらない謙虚な｢鼻」・常に子供をよく言う、励ます「口」・全部何もかも含んで理解してあげるやさしい「ほほ」目の徳、鼻の徳、ほほの徳、口の徳、耳の徳・・おかめの五徳おかめの如く接してあげてくださいとおっしゃっていらっしゃいました。私にも2人の子供がいますがプチっと切れそうになるとこれを思い出して抑えています。もちろんおさえきれないこともありますが・・(^^;

  2003.03.07

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