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福岡県立美術館「赤星孝と赤星信子展」
2020年2月1日~3月8日 去年5月の福岡市ミュージアムウィークで当選したチケットがあったので観に行きました。 赤星孝さんは1912年生まれ 1983年没。 赤星信子さんは1914年生まれ 2014年没。(なんと享年100歳!) 福岡で活躍された画家夫婦。 おふたりとも主に抽象画を描かれました。 上京して東京で活動されていたこともあります。 (夫の孝さんは現・武蔵野美大卒、妻の信子さんは現・女子美大卒) 今回の展覧会で初めて知ったご夫婦ですが、作品と一緒に当時のおふたりの様子なども紹介されていて心動かされました。 第二次世界大戦中に交わしたお手紙が展示されていたり、その後結婚してどのように生活されていたかという友人の証言も紹介されていました。 友人が遊びに行った時、孝さんがお子さんのお守りをしていて「なんてきつい奥さんなんだろう」と思ったそう。 でもその後、街中で信子さんが背筋をしゃんと伸ばしておむつをカバンのように両手に持って闊歩しているのを見て「信子さんは人に厳しいけど自分にも厳しい人なんだ」と思い直したそうです。 たしかに当時男性が子供の世話をするなんて珍しかったと思います。 ふたりとも画家だったから男女平等だったんでしょうね。 信子さんは厳しいだけではなくて、孝さんを2度もヨーロッパへ送り出しています。 短期間じゃなくて長期間(1年以上)。 自分も一緒に行きたかっただろうに。 1960年代に2度もヨーロッパへ行くなんて、相当費用がかかったと思うけどそれも工面して。 (おふたりともご実家がかなり裕福だったみたい) 孝さんは71歳で亡くなりますが、その直後に発表された信子さんの絵を観て泣きそうになりました。 それまでは作風が全然違ったんだけど、その絵は孝さんの絵に似てるんです。 それまでふたりで切磋琢磨して、孝さんが信子さんにアドバイスすることもあったそうだから、それまでの孝さんからもらったアドバイスを集大成して描き上げたんじゃないか、と解説されていました。 信子さんは孝さんが亡くなった後も亡くなる直前まで絵を描き続けられました。 2人で一緒には行けなかったヨーロッパへ行かれたりもしました。 信子さんの絵は赤を基調にした抽象画が多くて、自由で、なんだか好きな感じの絵。 生き方ってその人の絵にも反映されますね。 思いがけず素敵な展覧会を観られて、行った甲斐がありました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.04.06 15:59:22
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