天風禄。。。17/2/9付 中国新聞より
「大丈夫 君ならやれる別の事」。リストラだろうか、寒風しみる季節。激励とも慰めともつかない言葉をかけられたら困惑するだろう。せめて一杯と行ってみれば「あのボトルまだあるはずの店がない」。サラリーマン川柳、今年の入選作から拾ってみた。▲会社では情報技術(IT)花盛り。一太郎と聞き、パソコンの変換ソフトと分かればいい方。何とかしてくれと、キーを打っても反応なし。「何ひとつ助けてくれないヘルプキー」がおやじ族のIT観だろうか。▲財布の中も寂しい。消費者金融が調べた昨年の男性サラリーマンの小遣いは、一カ月平均三万八千三百円。前年より四千四百円も減り、二十二年ぶり四万円を割り込んだ。「所得税 所得増えずになぜ増える」とぼやきたくなるのも無理はない。▲片や、高級飲食店で十一日間に二百万円を超えるカネを使っていた、自民党森派の政治家たちもいる。「人間関係の潤滑油として、たまには食事もする、お酒も飲む。政党活動として普通のこと」と当時の森派会長だった小泉純一郎首相。きのうの集中審議でも、何が問題かと言わんばかり。▲「政治家に一番ほしい記憶力」。日本歯科医師連盟から橋本龍太郎元首相が一億円の小切手を受け取った時、同席していたはずなのに記憶にない人もいる。▲政治家の財布は、規正法で透明にされていると言っても、大半は信じまい。回り回って「そでの下」につながる抜け道はないのか。監視強化への道が欠かせない。