15の苦い思い出
お気に入りリンクしている「HERMIT CLUB」で初恋の話しがあります。それを読んで、遠い15のときのことを思い出しました。中学を卒業してまもなくのある日、中学の同級生が訪ねて来た。私は中3の10月に転校していて、その子は前の学校の子で一時間以上もバスに揺られてやって来たのです。突然の訪問に私はビックリして玄関先で一言話して、家の中に隠れてしまった。その後は母と何か話して、その子は帰って行った。母が言うには「M行きのバスが来たのでパコに会いたくて飛び乗ってしまった」らしい。その子からは転校後、何度か手紙ももらっている。小学校からずっといっしょでよく遊んだりもしていた。でも突然の訪問と手紙での告白で純情だった私にはどうしても許せないことだった(なんだかイヤラシイことに思えた)追いかけられると逃げたくなる・・・ズルイのだが一時期、好きという感情もあった。その子にはその後、意地悪な手紙を送った。そして返事が届いたが封も切らずにそのままにした。その手紙は母が読んで、しばらく母の使っている小引き出しの奥にあった。何度か母に「話しを聞いてあげるくらい、できないの。そんな優しさもないの。せめて手紙くらい書いてあげなさい」と言われたがそのままにした。それで終わってしまったが、それから10年くらいはずっと何かある度に思い出された。なんてヒドイことをしたのだろう・・・頭ではわかっていても、その頃の私にはまだ恋愛というものは憧れで現実のものではなかった。だから、彼の積極的な行動は汚らわしいものに思われた。あまりにも私は子供で、彼は大人だったのだろう。それから何年後だろう・・・・その子の剣道部の先輩と妹が結婚した。そして中学の話しになり、「そう言えばよく名前を聞いていた」とのこと。私はよく放課後、体育館にバスケ部の練習を覗きに行っていた。そしてその姿を剣道部では見ていたらしい。そんな彼を私は簡単に傷つけてしまった。そして私の心にも傷として残った。が、年を重ねるにつれ、すっかりと忘れていた。私には思い出したくない苦い思い出です。若気の至りかもしれないけど、本当にひどいことをしたと思います。今、彼がどこで何をしているのかはわからないけど・・・すてきな女性と幸せな家庭を築いていることでしょう。