愉快な毎日～Back from Melbourne.

昨日の午後は大変だった。

大親友からの一本の電話。

いつもの調子で話をするところだが、
私も子供みてたし、テレビを家族で楽しんでいたので、
後から電話かけるよ、と一旦電話を置いた。

４０分後に携帯にかけるとでない。
１０分後に電話かけてもでない。

あ、寝てるかも（彼は不眠症で苦しんでいる）と
思ってしばらく待っていると、彼から電話がかかってきた。

「電話ありがとう。電話かかっているのに気づかなかったら、
そのまま線路に飛び込んで死んでたよ」

といきなりこういう話を切り出された。

「死ぬ前に、お礼を言っておきたくてね。」

私：「・・・」

彼が泣き声で話している。
１０年来、彼が泣くところなんてみたことがなかった。

私にとって彼はとても尊敬すべき人だ。
教師をしていて、子供を指導する立場。
一度彼の授業をみたことがあるが、
世の中、こういう先生がいれば生徒も
のびのびとたのしく学校生活を送れるのに。
海外経験も豊富で、知識も広い。

私：「教職、という立場の人間がすすんで命を
絶つのか！」
彼：「教師は完璧な人間でないといけないの？」

彼は別に仕事に対する不満や疲れというものを
普段からもっていない。教師はそれほど彼にとって
「天職」なのだ。

実は彼の問題は、彼の家庭環境にある。
再婚とできちゃった結婚でできた自分。
両親同士、両親と自分の関係の悪さがあり、
小学校高学年時には、両親は居ないものと
考えるようになったらしい。

自分の存在自体を疑問に思い始めたのだろう。
やがて、「自分が居なくなれば・・・」という
話をし始めた。

私：「おまえが居なくなったら、絶対にゆるさん！
ずっとうらむし、俺は自分を一生許せなくなるんだぞ！
自分が居なくてもいい、なんて言うなーー（怒）」

私は同情しなかった。
「死」を覚悟するくらいなら、最後に友人の気持ちくらい
受け止めろーーーーとばかりに怒り狂ってた。

一時間くらい話ししただろうか。新しい道を一緒に模索した。
やがて、彼は「今」死ぬことは止める事にした。
だけど、「後」は分からんと。

電話を切った時は、
自分が彼の近くに居ないこと、
電話だと面と向かって話せないこと、
そして、この後、彼が最悪の決断をくだしたらどうしよう、
色々な思いがこみあげて、涙がでたし、体も震えた。

彼はすごい気持ちの広い人間なんです。
とっても優しくて、物腰が低く、おだやかな人間なんです。
だけど、

その元となる家庭が悪いが為に、家族との関係が悪いが為に
すべてを悪い方向に考えてしまって自分の命を絶とうとしたのです。

私は中学生くらいのときから、
「自殺」は決してしてはいけない、と尊敬する先生から教わりました。
（私はよくいじめられていたし、泣き虫だったからかもしれない）
以来、その選択肢は私の人生にありません。

私の気持ちと祈りが彼に届きますように。

暗い話でごめんなさい。今日は子供の１歳の誕生日です。
子供の成長は、親となった私の最大の喜びです。
自分の子が命を絶つなんてことを考えると耐えられません！

もしよかったら、もう一度家族のあり方を考えてみてください。
両親の行動や態度が子供に与える深い、深い影響のことを。

もし、ご夫婦が喧嘩されているのであれば、子供の前で仲直りをして、
子供と一緒に今の幸せを感じてください。

もし、幸せを感じてなくて彼と同じようなことを考える人がいれば、
あなたの周りにいる人すべてがあなたとつながりがあるのだという
ことに意識を傾けてください。

そして最後に。

図々しいですが、５秒でいいから私に時間を下さい。

もしよろしければ、

彼に死ぬな！という祈りを捧げてください。

ありがとうございます。

「生」あることは「喜び」なのです。

※私は宗教家でもなんでもないですよ。
ただの「子供」の「親」なんです。