CH222 (本日の用語解説)食生活指針
食生活指針(しょくせいかつししん:Dietary guidelines)とは、どのように食生活を組み立てればいいのかを示した指針である。食生活指針は、栄養士のような専門家でなくても活用できるように策定されている。 1980年ごろから、糖尿病などの生活習慣病や、がんや心臓病などの主要な死因に関係する病気と食生活とのつながりが科学的にはっきりしてきたため、そのような病気を予防することも主な目的である。 非でんぷん多糖類を含む、食物繊維は毎日25g以上で、そのいい摂取源は全粒穀物、野菜、果物となる。食物繊維の摂取は肥満、2型糖尿病、心臓病のリスクを下げると考えられている。遊離糖類は、砂糖などの二糖類、単糖類、はちみつ、シロップ、および果汁を含む。 ファーストフードやジャンクフードや砂糖の多いソフトドリンクは肥満に関連し、脂肪や砂糖の多い加工食品の傾向がある。 ビタミンDとカルシウムが骨粗鬆症のリスクを下げる。1997年に4500以上の研究を研究を元に、「食べもの、栄養とがん予防」 (Food, Nutrition, and the Prevention of Cancer: A Global Perspective) が報告された。日本では、がん予防14か条、タバコの制限を加えてがん予防15か条として紹介された。2007年11月1日、世界がん研究基金とアメリカがん研究協会によって7000以上の研究を根拠に「食べもの、栄養、運動とがん予防[15]」が報告されている。世界がん研究基金によるがん予防の勧告 肥満 ゴール:BMIは21-23の範囲に。推薦:標準体重の維持。 運動 推薦:毎日少なくとも30分の運動。 体重を増やす飲食物 推薦:高エネルギーの食べものや砂糖入り飲料やフルーツジュース、 ファーストフードの摂取を制限する。 飲料として水や茶や無糖コーヒーが推奨される。 植物性食品 ゴール:毎日少なくとも600gの野菜や果物と、 少なくとも25グラムの食物繊維を摂取するための 精白されていない穀物である全粒穀物と豆を食べる。 推奨:毎日400g以上の野菜や果物と、全粒穀物と豆を食べる。 精白された穀物などを制限する。 トランス脂肪酸は心臓病のリスクとなるが、 がんへの関与は知られていない。 動物性食品 赤肉(牛・豚・羊)を制限し、加工肉(ハム、ベーコン、 サラミ、燻製肉、熟成肉、塩蔵肉)は避ける。 赤肉より、鶏肉や魚が推奨される。 ゴール:赤肉は週300g以下に。 推奨:赤肉は週500g以下に。 乳製品は議論があるため推奨していない。 アルコール 男性は1日2杯、女性は1日1杯まで。 保存、調理 ゴール:塩分摂取量を1日に5g以下に。 推奨:塩辛い食べものを避ける。 塩分摂取量を1日に6g以下に。 カビのある穀物や豆を避ける。 サプリメント ゴール:サプリメントなしで栄養が満たせる。 推奨:がん予防のためにサプリメントに頼らない。 母乳哺育 6か月、母乳哺育をする。 これは母親を主に乳がんから、子供を肥満や病気から守る。 がん治療後 がん治療を行ったなら、栄養、体重、運動について 専門家の指導を受ける。 「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」転載