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弟は十九歳でこの世を去った
知る人もいない東京の深夜の街道で・・ 弟からの手紙は二通ある 一通は 本州にいた私へ父を心配してのものだった 「何も言わないけど父さんは帰って来て欲しいはずだ」 「どうしても戻れないのなら俺がみていく」 私は戻った 弟は 入れ替わるように北海道を出た 弟が交通事故に遭ったのは 翌年の初冬 主のいなくなったアパートには 年賀状には早すぎる書きかけのハガキが無数にあった そこに私への一通があった 「父を頼む」 ドラマのように たったひとこと書いてあった その 弟の命日が間もなくくる 今日もあの日のように 冷たい風が吹く一日でした お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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