たまらない1日
今日は、本当に「たまらない1日」でした。しんどい意味でですが・・。朝、6時前だったと思います。リビングに座っていた私に向かって、寝室からねねが歩み寄ってきました。それ自体は、いつもの光景です。よたよた歩いてくるねねに「ねぼけてる?」と声をかけたところ、私をじっと見つめて・・・次の瞬間、「ゴトッ」と音を立てて倒れたのです。一瞬、何が起こったのかわかりませんでした。眠くてうずくまったのかと思いましたが、それにしても「ゴトッ」って?猛烈に嫌な予感がしました。ねねは、その場に倒れたまま失禁。その姿を見て、血の気が引きました。手足があきらかにこわばっており、「固まったまま動かない」のです。そこにいたって、やっとさっきの「ゴトッ」の意味がわかりました。物が落ちるかのごとく頭から床にぶつかったのだと。おそらく、この間数秒だと思います。でも、とてもとても長く感じました。何がなんだかわからなかったんです。ねねが大変だ、とわかってすぐ、夫の名前を叫んでいました。寝室から、彼がとんできます。ただならぬ様子に、「とにかく病院に」と慌てて準備してでかけました。車の中でも、ねねは全く動かず、「息をしてるのか」確認するのが恐ろしくて恐ろしくて・・・「とにかく、生きていて。それだけでいいから」と念じながら、でもそれを声に出すことも出来ない・・・。ただただ「もう少しだからね」と繰り返していました。車の中から病院に電話をかけました。おそらく癲癇で、心配ないだろうとのことでしたが、「とにかく行かせてください」と無理を承知で頼み込んで、診察していただきました。幸い、病院につく頃には動けるようになっていて、「ほら大丈夫でしょ。今何もすることはありませんよ」と言われ、やっとほっとしました。帰りの車の中で、「死んじゃうんじゃないかって、怖かった」というと、夫も「同じことを考えていた。生きていてくれるだけでいいって思ってた」と答えました。同じ思い。でも、行きの車の中では、お互いことばに出来なかった・・・胸のつぶれるような思いを共有していたのだと思います。ねねを抱きながら、ただただ生きていてくれることが嬉しくて、ぽろぽろと涙がこぼれました。ねねは、私の涙をぺろぺろとなめていました。一旦家に帰って、私は仕事に出かけましたので、ここからは夫からの伝聞です。(ダンナは、結局今日の仕事を全部キャンセルしてねねを見ていてくれました。「何より、この子の命」という思いで、1日を過ごした彼は、夕方にはぐったり憔悴していました)私が出かけるまでは元気だったのですが、その後20回ぐらい嘔吐して、午前中にもう一度病院に行き、症状を話して薬をもらい、「大丈夫だから」と言っていただきました。ところが昼過ぎから、今度は顔中がはれ始め、いつものとんがりねねさんではなく、お岩さんのようにでこぼこの顔になったそうです。すぐに病院に電話したところ、アレルギーの注射をしなくてはいけない、薬を手配しておくので3時半に来るようにとの指示がでました。とるものもとりあえず、3度目の病院にでかけ、注射を打っていただき、追加の薬ももらいました。そして今。ねねさんは、いちもより若干元気はないものの、くりくりとしたお目目で私達を見つめています。この子がここにいてくれる幸せ、それが決して当たり前のものではないということ、色々な思いを痛感した1日でした。ここにいて、息をしていてくれれば、本当にそれだけでいい。ねねちゃん、早く元気になってね。トータンのひざの上で丸まっている、ちょっと元気のないねねさんです。