銀粘土 art jewelry j-spica

5月６日の事ですが、、アトリエに一本のがあり、体験教室の申し込みがありました。

40代の落ち着いた男性からのでした。
その方からお話だと 30代の奥様が アートクレイに興味をもち インターネットで 私の事を調べて 私からレッスンを受けたいとのお話の後に、【家内は頭はおかしくはないのですが、精神的に 病気を持っていますから お願い出来ますか？】…と。

私は 即答で【お待ちしています】と 予約を受けたのです。
今日の午後３時に アトリエに ご夫婦で見えたのですが、一人で 歩行が難しい位の摂食障害と鬱病…とわかる かなり病的な奥様でした。

何を作ったら良いのかも
色々な本やアドバイスをしても 中々決められない位…うつ状態で 少しでも
楽しんで作って貰おうと
言葉を選びながらの体験教室が始まりました。

色々な話を交えながら
昨夜も 睡眠薬を多量に飲んでも2時間しか眠れなかった…など、少しずつ 体の状態を聞き出して 無理と失敗をされないように
かなり気をつかいながらのレッスンでした。
透き通った真っ白い肌から血管が浮き出ていて
粘土を伸ばす力も無い位のか細い体…。

手を貸す事は 簡単でしたが 少しでも 自力で完成させ 達成感を感じさせてあげたい…そう考えた私は
少しずつ その方の気分を高めながら 最初は
殆ど会話らしい会話は無かったのですが 少しずつ私の身の上話をしたりして
同じ目線で 会話を優先しながら 作品制作…そんな感じの体験教室でした。

時間が経つにつれ、奥様の方が 私にかなり興味を持ってくれたらしく 少しずつ笑顔が増え ご主人もビックリされていました。

造形→乾燥→燃焼→磨き→完成…余り 身体に負担がかからない様に、燃焼後の磨きだけは 力が入らないのが わかっていたので、ある程度まで 本人にさせて 少しだけ お手伝い…そんな感じで無事に作品が完成しました。

無気力状態だった方が
帰る時には 凄い笑顔で
また【 来ても良いですか？】…そんな話になり 【いつでも どうぞ】…そんな形での
お見送りをして、奥様は私の名刺を 自らの手で持ち 来た時とは 全く違った表情で
ご夫婦～仲良く帰られました。

帰り際に ご主人から【家内の 笑顔を久し振りに見る事が出来たし、今は入院のベッド待ちの状態ですが、また お願いします。】と、深々と頭を下げられて仲良く帰っていきました。



いつも 体験教室は神経を使いますが、
今日の場合は普通の数倍…神経を使った気がします。

でも 表情が無かった方が
帰りは 凄く素敵な表情で
少しは 気分転換のお手伝いが出来たかな？と ホッと胸をなで下ろしている所です。

退院をして また アトリエに来る時に 少しでも 身体が良くなっている事を願うばかりです。

無事に完成させて 喜ぶ笑顔があるから 中々 講師を辞められないでいる私です。
明日も 頑張ろ～っと

今年も、もう、一人が合格～！
年内には、二人は、確定かなぁ～と思います。

生徒数も増え、春の展示会が終わったばかりなのですが、
秋に開催する＜松本＞での展示会に向けて、
生徒さんは、着々と準備を始めています。

私も、少しは見習わないと～（^^;;