絶望ノート 歌野晶午著
彼のもっとも有名な本は「葉桜の季節に君を想うということ」でしょう。この本には衝撃の騙され方をしましたので、中身より最後の印象で名作となっているのだと思います。それを勝る小説!という書評に惹かれて読んだのですが・・・ 内容は・・・いじめに遭っている中学2年の太刀川照音は、その苦しみ、両親への不満を「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねていた。そんな彼はある日、校庭で人間の頭部大の石を見つけて持ち帰り、それを自分にとっての“神”だと信じた。神の名はオイネプギプト。エスカレートするいじめに耐えきれず、彼は自らの血をもって祈りを捧げ、いじめグループ中心人物の殺人を神に依頼した。「オイネプギプト様、是永雄一郎を殺してください」―はたして是永はあっけなく死んだ。しかし、いじめはなお収まらない。照音は次々に名前を日記帳に書きつけ神に祈り、そして級友は死んでいった。不審に思った警察は両親と照音本人を取り調べるが、さらに殺人は続く―。 あらかじめ、もうこちらは何か騙されるのだろうと身構えて読んでいるのです。それにしてもこの本、上下2段で結構なボリュームです。その大半がいじめの描写です。だらだらと・・・・少しげんなりしました。肝心の最後ではあまりの込み入った騙しにまた少しげんなりしました。前作は超えてないと思いました。 ★★★