てのひらの父 大沼紀子著
この頃初めて知った作家さんです。 世田谷区、松陰神社前駅から徒歩15分。女性専用の下宿「タマヨハウス」には、年ごろの三人の女が暮らしていた。弁護士を目指す涼子、アパレルのデザイナーとして働く撫子、そして不条理なリストラに遭い、人生にも道にも迷い続ける柊子。幸せでも不幸せでもない日常を過ごしていた彼女たちだが、春の訪れとともに現れた真面目だけが取り柄の臨時管理人の過干渉によって、少しずつそれぞれの「足りない何か」が浮き彫りになっていく。 3人の下宿人たち、みんなが家庭に問題を持つ。それも父親。そこにやってきた管理人は彼女達の父親くらいの年齢で・・・理想的な家庭、理想的な子供、理想的な親。そんな家族はどれぐらいあるのでしょうね。柊子の就活に胸が痛みました。彼女の本他のも読みたいですね。 ★★★☆