なぎさ 山本文緒著
16年ぶりの山本さんの長編だそうです。家事だけが取り柄の主婦、冬乃と、会社員の佐々井。同窓生夫婦二人は故郷長野を飛び出し、久里浜で静かに暮らしていた。佐々井は毎日妻の作る弁当を食べながら、出社せず釣り三昧。佐々井と行動を共にする会社の後輩の川崎は、自分たちの勤め先がブラック企業だと気づいていた。元芸人志望、何をやっても中途半端な川崎は、恋人以外の女性とも関係を持ち、自堕落に日々を過ごしている。夫と川崎に黙々と弁当を作っていた冬乃だったが、転がり込んできた元漫画家の妹、菫に誘われ、「なぎさカフェ」を始めることになる。姉妹が開店準備に忙殺されるうち、佐々井と川崎の身にはそれぞれ大変なことが起こっていた―。苦難を乗り越え生きることの希望を描く、著者15年ぶりの長編小説! 初期の頃の雰囲気とは違いますが、生きるのに不器用な人ばかりが出てきて 呼んでいると息苦しくなるほど…佐々井の視点からの・・・菫の視点からの・・ お話があったらと残念。みんなのその後も知りたい。 ★★★