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今日、家の外で賑やかな音が聞こえて、人がたくさん集まっているのが窓から見えた。最初は何のイベントか分からなくて、何か今日は特別行事でもあるのかとニュースをネットで見たが、分からなかった。エレベーターに乗った時に偶然会った同じ階の近所の男の人が「今日は家でパーティーをやるので、もし良かったら寄って下さいね」と言っていたので、普通に週末のホームパーティーかなと思った。
外に出てみたら、家の目の前の通りが道をはさんで人だかりだった。なんと今日はゲイとレズビアンのパレードの日だったのだ!!もうびっくりした。カウボーイハットを被って、腰をふって踊っている(!)上半身裸の男性がたくさん乗っているトラックが通ったり、ドレスで着飾った体格のいいドラッグクイーンが手を振りながら通っていったり、日本の着物を真似たものを着ている白塗りの男性たちだったり、皆ド派手な衣装を着ていて、結構笑えるのが多かった。こんなにゲイ団体は世の中にあるのかという位、多種多様で教会のまじめそうなグループもあったり、鼓笛隊のマーチだったり、ハーレーのバイクや派手なクラシックカー、なんでもありのパフォーマンスぶりだった。 国際色も豊かでインド人のゲイ・グループが民族衣装でインド舞踊を踊りながらアピールしたり、ラテン人ゲイ達がブラジルのサンバを踊りながらのカーニバル風の山車もあったりで、ひとつとして同じものがなく、クリエイティブでそれぞれが独創的だ。写真を取って見せられないのが残念だが、本当にすごいド派手なパフォーマンスでみんな自己表現が爆発していた(笑)。きっと普段は弁護士だったり、オフィスワーカーだったり、固い仕事をしているゲイの人もワシントンだけに多いと思うが、今日のこの日は解放的に自己表現をしたのだろう。パレードの人達がきらきらのネックレスやお菓子を山車の上から投げていて、観衆はそれを歓声を上げながら、受け取っていた。 パレードは2時間位続いたようだった。私は他の用事を済ませた後、家に戻ってきてから迷ったのだが、同じ階のご近所さんが折角招待してくれたので、勇気を出してパーティーをのぞいてみることにした。廊下の奥の方にあるその人の家に着くと、ホームパーティーにいるのは同じ建物に住む一組の中年夫婦を除いては、全員男性、それも人目でパレードに集まってきたそういう方々だというのが分かった。なんか皆優しい感じ。ご近所のBさん本人は肌の露出の多いタンクトップにニューオーリンズで皆が首にかけているような、色とりどりのビーズのネックレスを5重位にかけて現れた。全然普段見た時とイメージ違う!部屋の奥の方から出てきて他の男性二人と一緒に話しているようだったので、何かお邪魔してしまったかと心配してしまったが、Bさんもそのお友達の方たちもあたたかく迎えてくれて、いろいろと話した。 Bさんはジャーナリストをやった後、今は国立公園の規制当局の仕事をしているらしい。他に話した人は、とても有名な弁護事務所でPro Bonoの仕事(つまり、無償で弁護の仕事)をアレンジ・統括している人とか、US各地の被災地後などの困っているところに送り込まれるピースコアの人、有名携帯会社で働いている人、などだった。気がつくと何らかのヒューマンな感じの仕事をしている人が多い気がした。皆ワシントン生活が長い人達だった。ピースコアの人は見るからに善人、という感じの明るい人で、サンフランシスコの一万人規模のゲイ・パレードも、NYのも、今日のも参加しているパレード経験豊富な?人だった。 Bさんの部屋はとても洒落た感じのインテリアのフローリングの部屋で、広々としていて、さすがセンスがいい。自分で全部デザインしたそうだ。家族の写真がいっぱい飾ってあって、ご両親の昔の写真は、古きよきアメリカの映画に出てくるような白黒写真、という感じだった。クリスマスにホワイトハウスにプレスとして招待された時のクリントンと握手している写真もあった。すごい! 中年のご夫婦の奥さん以外、ゲイの男性たちの中、女性は私一人だけで、しかもあまり話すことのないご近所の人及びその友人たちで、最初は何を話していいのか、ちょっととまどいを感じたが、みんな気さくでフレンドリーで話しやすい人達だった。中にはちょっとシャイっぽい人もいたが、話してみるととてもいい人そうだ。引っ越してきてからご近所の人のパーティーに呼ばれたのはこれが初めてだったので、新鮮だった。パーティーに行く前はパレードに出てきたようなアグレッシブ・ド派手系の人たちだったらどうしよう、と思ったが、落ち着いた気さくな雰囲気の人ばかりだった。 今朝起きた時はまさか家の目の前で今日ゲイのパレードがあって、さらにその関連のパーティーに参加するとは思ってもみなかったが、面白い経験であった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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