customer さてぃすふぁくしょん♪と信頼関係。
今日は、昨年末クローズして、案件第一貸し出しが終わった投資会社の人に久しぶりに次のステップの相談と近況を聞く為に電話をした。彼らの会社はそのローンを得る為にものすごい事細かな融資条件を満たさなくてはならなかったので、年末の貸し出しが無事終わった直後はさぞかし喜んでいるかと思いきや、投資先に貸し出された資金を急いで運用する作業に追われて全く余裕ないという感じだったので、暫くそっとしておいたのだった。ところが、年も明けた今日は無事南米諸国に資金を全部無事投資し終えられたらしく、「あー元気?こっちも電話しようと思ってたとこだったんだよ」と親しいお兄ちゃんか旧知の友人か何かのようなリラックスした様子の返答だった。この人がこの会社のCOOなのだが、年末の第一貸し出しの終了後、上司を含む関係者皆宛てに「Dear Y, We appreciate very much your dedication and persistence in pushing the entire deal to conclusion. We are very happy to have concluded this and look forward to working with XXX and YYY for the next several years. We believe very strongly in what we are doing to serve our target market and are gratified that the XXX and YYY are behind us in our mission.」という風に書いてくれた(XXXは我が機関のことで、YYYはCo-lenderだった機関の事)。特に最後の熾烈な交渉中には丁丁発止でお互い火花を散らすこともあったクライアント会社が、最終的には案件がまとまったことに満足して、こう言ってくれた事が何より嬉しかった。普通融資先は資金が提供される事には嬉しいと思っても、当たり前としていてわざわざ感謝を書いて送ってくれる事は稀だからだ。同じ年末に理事会で承認を受けたウルグアイ案件の南米カウンターパートは以下のように書いてくれた:Dear Y, I have been away from my desk for a couple of days but before any more time passes I wish to extend to you my most hearfelt thanks and congratulations on your superb work, enthusiam and dedication to this project. And if you allow me to say this , I would like to add I have met many outstanding professionals in my life ; you are certainly up there with the very best. With my best personal regards〇〇 この人もその会社の社長で、私なんかと比べたらかなりシニアなとても立派な方で、重要なコンタクトを一杯持っている人でもある。もし日本のような上下関係の厳しい社会だったらシニアな人が自分より20年も若いものにここまで明快に感謝の意を示すだろうか。私はこの言葉は額に飾っておきたい位、案件発掘から苦節2年の努力が最も報いられた励まされる言葉だ。公的な開発機関とは言え、民間のクライアントに喜ばれなければ何の意味もない仕事な訳で、民間の尺度で、satisfactionがあったか、というのが我が機関の成績表に相当すると常々思っているからだ。開発機関が思い込みの開発効果を押し着せても、およそ民間の感覚からはずれた必要とされないプロダクトを提供しても、そもそも活用されなければ開発効果を発揮できないからだ。公的機関の性格の強い組織で、民間のスピードとマーケットでも競争力のあるプロダクトを提供するのは結構大変だ。ましてや、顧客が金融機関の場合はなお更competitiveな価格、条件でないと元々要らない、と言われてしまう。でも、こちらの公的機関としての条件も飲んでもらわないと出せないし、そのラインの鬩ぎ合いと熾烈な交渉になるのだ。プロダクトも万年同じご馳走を出していたら飽きられるのと一緒で、その時のニーズに合わせて新規プロダクトのスキームを顧客の需要に合わせて開発していかないとならないのだ。巨大な公的組織で前例のない新規プロダクトを出すと内部で説得する作業がまず大変で時間がかかる。でも、民間マーケットのスピードで対応しないともう市場が変化してもう必要ない、と言われてしまうというジレンマが常にある。それ分かってて内部の人は意味不明の反対意見出してるのかーっと叫びたくなることもしばしばだが、大分忍耐力が鍛えられて動じなくなった今日この頃。そんな苦労と喜びを同じ案件で分かち合ってきた顧客のカウンターパートとも、クローズして第一貸し出しが終わると、ポートフォリオ管理のオフィサーに日々の担当責任が移転されるので、ある意味お別れだ。これからはコミュニケーションを取る機会が少なくなると思うと、少しだけ淋しい気がする。でも、いろいろな出来事を通して築かれた信頼関係は永続的なもので、また、次の機会に実を結ぶ、と信じている。(実際、案件発掘は前に一緒に働いた人達からの口コミもよくある)だから、これからもCS(customer satisfaction)を大事に、やって行こうと思う。