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2005年11月19日
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テーマ:鬱病(2269)
カテゴリ:Love&Happy

体験すること・・・味わうこと・・・タンタンの冒険(あれ)・・・。
うん、自分をケアしてあげるためにも大切。
前に4年程お付き合いしていた人はタンタンに似ていて・・・うふ。
でも本当にお別れする前に、一度私からお別れしてしまったことがあって。
好きだからこそ、離れてみよう・・・と思うこともあるから。
それでもやっぱり悲しくて、
チャック・スペザーノ博士の『幸福こそ、最大の復讐である』のワーク
(どぎついタイトルですが、優しく"喪失"の痛みを浄化してくれる本。誰かの考えを押し付けるのではなくて、私達の中に既に在る解決への道、答えを導き出すサポートをしてくれるワークですよ)
に従って恋の喪に服していました。
勿論、素直に悲しんでも泣いてもよかったので、涙が出るときは自然に任せていました。
悲しみのエネルギーも形に表してあげれば、雲散霧消していくものだから。
涙は心の雨だから。
彼のことを、ほのぼのとした気持で愛して祝福していたかったから。
そんな気持で「さようならの儀式」を行いつつ過ごしていたら、ある女性から電話がかかってきて。
うつ状態でいつも自分のことだけ滔々と話してくる人だったので、今はお話を聞けないからと思って出なかったんだけど、しばらくそっとしておいてほしかったので
「今はちょっと動揺しているから電話には出られないの、ごめんね」
みたいな内容のメールを送っておいたのです。
そうしたら、彼女は私のサイトの日記を読んだようで、
「こんなときこそ冷静になりませんか。私はそれでうまくやってきました」
みたいなメールを・・・送ってくるのよね、私に・・・。
な、何と言う野暮天・・・、それも貴女は先日も
「旦那に離婚届を突き出して・・・」
とか言ってなかったかしら?
確か今も離婚届をお守りに持っているとか・・・。
そんな状態の人の真似なんか、とても出来ない・・・、したくない・・・。
それに私は今、「冷静に」悲しんでいるのだから・・・。
い、いや~っ!。
そう思った私は
「感情を感じきることも大切だと思います」
というようなお返事をしておきました。
しかし、内心泡ぶくぶくっ・・・。
「きゃ~っ、いや~っ、やめて~っ、聞きとうない、聞きとうない~っ!」
何かこの人とコミュニケイトしていると、いつもいつも
「ああ・・・私の心が、時間が、尊い生命が奪われていく・・・早く解放して・・・」
そんな感じになってしまうので、このときの言動も本当に私のことを心配してくれてのことかどうなのか、わからなくなってしまいました。
お喪式の最中に、突然見知らぬ人に土足で乱入されて、
「泣くな、笑え、そして早く俺と遊んでくれ!」
と言われているような気分・・・(考え過ぎ)。
こ、怖い・・・。
状況を客観的に見つめたり、物事をさめた目で、またはニヒルに眺めるようにしてみたり、相手を嫌いになってみたりして、失恋した苦しみを癒そううと試みたことも前にはあったけど、いい結果に繋がらないことはもうわかっているから、無駄なことをしないでいるだけなの・・・私・・・。
その道を選んでも、いつか大きな壁にぶつかることは、もうわかっているのだから。
「冷静に」
それが彼女の人生における「常套句」となっているのか・・・。
でも感情を表出して消えるに任せておくというか、そうして消してしまうことは、感情を抑え込んで強引に忘れてしまうこととは違う。
雨雲が雨になって消えれば、やがて心の空も晴れてしまうけれども、雨雲をそのまま心の中に次々に押し込んでみても、遅かれ早かれもっとひどい雨に見舞われてしまう。
我慢のし過ぎは危ない。
彼女の心の中には、きっとまだ降らせていない雨雲が沢山あるのではなかろうか・・・。
「私は~している。私は~した。私はこんな人間です」
彼女の「作文」のような言葉の行間から私が感じてしまうもの。
それはいつもいつも、彼女の心の奥底にこだましている悲鳴。
「私を愛して。私を認めて。私に共感して。私は間違ってないと、悪くないと誰か言って。私のどこが悪いの?私は人のために生きてきたのに。私はこんなに我慢しているのに。私は、私は、私は、・・・」
彼女は自分自身の奥底に潜む感情の声に気付いているのだろうか?
自分の気持も、出来たら他の人の気持も、機械的に処理するだけではなく、味わってみては・・・。
彼女の症状については、遠くから眺めることしか出来ないけど、彼女自身がそれを受け入れられるようになるまでには、まだまだ時間を要するのだろうな・・・。
私が体調が悪かったり、忙しかったりして彼女からの電話に出ないでいたのに、そうメールで伝えてもいたのに、日記にも点滴をうちながら活動している状態なのはチラッとだけど書いておいたのに(読んでくれとは言えないが、私が誰かの掲示板に書き込むときは何も知らないままでは何も言えないから読むんだけど、そうじゃない人も多いから、ウウ・・・)、それでも電話をかけてきたり(それもしばしば途中で他のことに気を取られて私を放置してくれたり・・・私は殆ど合槌をうつだけの内容だったりして、何だかホステス状態で大変だったので拒否反応が、ウウ・・・)、電子書簡で彼女の近況報告だけしてきたりしてしまうのは・・・そういうことなんだろうな、と。

でも、貴女を本当にゆるし、受け入れ、癒し、愛し、慰め、育むべき人は、つまり貴女が真に無償の愛で愛し合うべき人は、私じゃないの。
私が知っている貴女は、貴女が切り出して語って見せた貴女の断片だけだから・・・。
貴女が本当に自分のことを語りかけるべきなのは、報告すべきなのは、理解を求めるべきなのは、医師やカウンセラー、そして夫、肉親・・・、家族。
貴女が本当に求めているのは、私自身ではないの。
私は誰かの代役に過ぎないの。
だから、貴女の不幸の爆弾を、私に落としにこないで。
私に投下しないで。
私の心が血しぶきをあげてしまうから。
とても辛いの、とても痛いの、転げ回る程苦しいの、そして悲しいの。
貴女が不幸なすがたを、もうこれ以上見させられても、私は喘ぐことしか出来ないの。
どうか貴女は貴女だけのsweet homeを実現して。

「悲しみの奥には聖地がある」

泣いた後に、笑った後に、怒った後にみえるもの・・・。
それらを味わってみて、初めてみえる聖地もあると思う。
「冷静さ」を何度も何度も突き破ったところに顕れる更なる「冷静さ」・・・。
私はそこに神の智慧と愛と生命がたゆとうのを見つける。
と思ってしまったり。
結局はこれも、私が彼女のすがたに自分の心のあり様を投影してつくりあげたストーリーに過ぎないのだけれども。
彼女の側から見えるのは、また別の形の歴史だと知っているのだけれども。

・・・やがて、遂に私の痛みが弾けてしまった。
そして、私は彼女と決別した。
私のとった言動は彼女の心を傷付けてしまったかもしれない。
そう思えて、痛烈に苦しんだ。
以前は自分もひどいうつ状態であったのだから、当然彼女の後先も色々と考え込んでしまった。
本当は私からもっと早く「解放して」と、「NO」と言えればよかった。
今はただ、彼女の魂が安らぎ、幸福を感じて生きているすがたを祈るしかない。
ごめんね・・・色々教えてくれて、有難う・・・。

これもまた、私なりの「さようならの儀式」。

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最終更新日  2005年11月21日 21時51分28秒
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