テイントレット展を観る
行こう行こうと思っているうちに、展覧会が終わってしまうことがよくある。子供たちが夏休みに入って、バタバタし始める前にいくつか、展覧会を見ようと思う。今日は、大急ぎだったが、何とかローマのスクデリエ デル クイリナーレ*大統領官邸クリナーレ宮殿の元馬屋*で6月10日までしている、テイントレット展を見てきた。これは彼の自画像。テイントレットといえば、昔母を連れてヴェネツイアのサンロッコ学校で大作を観た記憶がかすかにある。ヴァチカンのシステイーナ礼拝堂と比較できるくらいの宝物と言われている所。さて、今回の展覧会は、美術評論家としては毒舌のために悪名高いヴィットリオ ズガルビ氏がキュレイターとなっている。ヴェネツイア派絵画の中で、テイツイアーノの生徒であったテイントレットは、欠かせない存在とされているのだが、個人的には、テイツイアーノからバロックバロックしてしまう彼の画風はそんなには好きではない。だが、実家が染物やであった(そこからテイントレットと言う名前が来る。本名は、ジャコポ ロブステイ)彼の展覧会を観ると何枚かは、いいなあと思うものがある。言われているように、彼の絵の特徴は構図の素晴らしさ。それから、1500年代からヴェネツイアで始まったキャンバス(これはもともと船の帆が使われた)に使われた油絵の色。油絵も北ヨーロッパからイタリアにはヴェネツイアに最初伝わったのだ。芸術家列伝を書いたジョルジョ ヴァザーリは、テイントレットについて「絵画がみたことのない恐ろしい脳みそをもった画家」と言っている。駆け足で観た展覧会だったが、やっぱり行っておいて良かったと今思っている。Scuderie del Quirinalein via XXIV Maggio 16, Romawww.scuderiequirinale.itテイントレット展動画日曜日から木曜日は10時から20時まで金曜日と土曜日は10時から22時半まで入場は閉館時間の一時間前まで入場料10ユーロ秋には、フェルメール展が予定されており、これはひどく楽しみ。