テイツイアーノ展を観る
ようやくクイリナーレ宮殿前のスクデリエつまりもと馬屋でしている、展覧会に行くことが出来た。今回の展覧会によって、ここ何年か続いていたヴェネツイア派絵画が締めくくられることになるらしい。昨年は、テイントレット、以前は、アントネッロ ダメッシーナやジョヴァンニ ベッリーニやロレンツオロットなどの展覧会だった。ヴェネツイア派は、イタリアで最初に油絵が入って行ったところで、色がとても美しい。テイツイアーノも、ベッリーニについていた画家で、フランドル絵画の影響はもちろん、ジョルジョーネを思わせる初期の絵が素晴らしい。後期の絵は、白色を多く使うようになって、個人的にはあまり好きではないのだけれど、それも当時の流行だったのだろうと考える。展覧会は年代順に並べられているので、彼の絵がどのように変化していったのかが良く分かる。ヴェネツイアは、キャンヴァスが最初に生まれたところでもあり、板絵からキャンバスの油絵になっていく。彼は、ピエヴェ デイ カドーレに1400年代終わりごろ生まれた。貴族の末裔だったらしいが、早熟で9歳にはもう弟子入りしたという。当時にしてはとても長生きして、亡くなったときには100歳を超えていたとも86歳だったとも言われる。ローマ入りを法王様に言われるが、生涯ヴェネツイアで過ごした画家である。写真がなかった当時、彼の描く肖像画はヨーロッパでとても求められたという。ローマ法王のものはもちろん、スペインの王様の肖像画を多く描いている。ただ単に、レアリステックな肖像画というだけでなく人物の内面まで描けてしまうところがやはり大物といえる。これは、パウルス3世。展覧会は彼の自画像で終わる。展覧会は6月16日まで。SCUDERIE DEL QUIRINALEvia XXIV maggio 16, roma10時から20時まで金曜日と土曜日は22時半まで12ユーロtel. 06/39967500