ミケランジェロのモセ像
久々ローマのサンピエトロインヴィンコリ教会に寄った。一度ブログでも紹介した記憶がある。この教会はコロッセオから徒歩5分の距離にある。にも関わらず、ミケランジェロの彫刻がある割にそう混まないのがいい。あのシステイーナ礼拝堂の天井画をミケランジェロに描かせた法王ユリウス2世が、自分の墓をやはり彼に作らせたものがこのモセ像群になる。もともとは現在のサンピエトロ寺院の内部にバンと置くつもりで大きなものが計画されていた。それが、1513年にユリウス2世が亡くなって彼の遺族がお金を出すと言うことになるとプロジェクトがどんどん小さくなり、結局はサンピエトロ寺院でなくユリウス2世の持っていたサンピエトロインヴィンコリ教会に墓のモニュメントが入ることになる。ルーブル美術館やフィレンツエのアカデミア美術館に収められている奴隷像はもともとこの墓の彫刻に入るはずだった。計画が小さくなり、奴隷像が入るスペースがなくなってしまったわけ。モセ像群は2000年にフォルチェッリーノ氏が修復を終え、昔明けられていなかった彫刻の上の部分の窓が今は明けられているのがいい。この明かりによってミケランジェロはモセがシナイ山から降りてきて、神様と話をしたために顔がきらきらしていたという話を表現している。モセ彫刻群についてはまだまだお話が長いのだけれどまたそのうちブログか、現場で。San Pietro in VincoliPiazza di San Pietro in Vincoli, 4/a, 00184 Roma時間:· 08:00–12:30, 15:00–19:00(冬は18時にしまる)