コロンナ宮殿へ
昨日はミラノからの方たちと一緒にローマのヴェネツイア広場近くにあるコロンナ宮殿に。コロンナ宮殿は、現在毎週土曜日午前中だけ公開されているが、予約をするとプライヴェートの見学が他の日でも可能になる。プライヴェート見学だと公開されている日よりも確かに金額がかかるけれど、誰もいないお屋敷を見学できるのが素晴らしい。現在見学できるのは、ガレリアコロンナとその下の部分になるイザベッラコロンナのアパートメントだった所。イザベッラコロンナは1984年に亡くなった女性だが、彼女が大事にしていたものが保存され公開されている。ヴァンヴィテッリ父の風景画(1700年代のローマが興味深い)やヤンブリューゲル父の細密画のような絵などが面白い。上のガレリアコロンナはとても華やかで、特にサラグランデとコロンナベッリカの部屋で映画「ローマの休日」の最後の場面が撮影されたことでも知られる。ガレリア自体は1600年代から1700年代にかけて作られたもので、1571年のレパントの海戦に貢献したマルカントニオ2世の功績を称えるということと、美術品のコレクションを展示するという2つの意味をもっている。そのため、至るところにマルカントニオ2世の功績を称える天井のフレスコ画が見られる。絵画では、特にアンニバレ カラッチの「白いんげんを食べる男」が有名。この絵は1584年に描かれたもので、当時としては大変珍しくお百姓さんが主人公になっている。この絵は後世印象派に大きな影響を与えたと言われている。そのほか、グエルチーノやテイントレット、ヴェロネーゼなども展示されているのでそれも見逃せない。このコロンナ家は1400年代初めにマルテイーノ5世という法王様を出したが、かれは当時アヴィニオンの捕囚で荒れていたローマの町をルネッサンスの街にし始めた法王になる。また、マルカントニオ2世のおばさんがあのヴィットリアコロンナになり、詩人だった彼女は当時インテリのサロンをここに持っていた。ミケランジェロの保護者、仲のいい女友達であったことでも知られる。マルカントニオ2世の子供がコスタンツア、ファブリツイオ2世で彼らはあのカラヴァッジョの保護者であり、彼がローマから逃亡するのを手伝ったことは有名。1511年に仲が悪かったオルシーニ家との間に協約が結ばれたが、そのとき署名をしたファブリツイオ1世はマキャベッリの戦術論に出てくる人物になる。サイトは現在日本語版があるので、興味がある方は良かったら。