ローマピラミッドの麓に
地下鉄B線駅ピラミッドには、名前の通りローマのピラミッドがあるのをご存知だろうか。近年大阪の八木商事社長さんがお金をだして修復が行われ、ピラミッドがとっても綺麗になった。昔のピラミッドが本当に見違えるようになって、ウレシイ。古代ローマはエジプトを紀元前1世紀に征服したので、エジプトからさまざまなものが入って来たわけだ。オベリスクにエジプトの神様たち、彫刻などが入って来たほか、ピラミッドの流行もあったようだ。古代ローマ時代には少なくともローマに3つはあったと言われているが、現在はこのピラミッドだけが残っているというわけ。ピラミッドを非カトリック教徒墓地から見る先日ご一緒だった方とピラミッドの中に入った。(予約をして月2回の週末だけ入ることが可能だが、なかなか難しい)現在の入り口は昔の入り口とは異なると言われている。ピラミッドを作らせた古代ローマ高官カイウス ケステイウスの骨ツボがあった場所は、細長い低い天井の通路を通って入ることが出来る。6mx4mの大きさで、現在も繊細なフレスコ画が一部残っている。素敵なこのピラミッドの傍にロマンチックな場所がある。非カトリック教徒墓地だが、昔は、非カトリック教徒(ギリシャ正教、英国教会、ユダヤ教などなど)はカトリック教徒と一緒の墓地に入れてもらえなかったため、ローマの中にもいくつかそういった場所があるのだが、ここは特にプロテスタント教徒を中心に1700年代からお墓がここに入っている場所になる。墓地というと、暗い感じがあるが、ここは一年中お花が咲き乱れる緑の多い場所で、特に英国ロマン派詩人のジョンキーツのお墓があることでも知られている。キーツのお墓は左。名前がない。墓地の中でも特に古い場所にあるこのキーツのお墓には彼の名前がない。お墓には、この文句が書かれているのが特徴。This grave contains all that was mortal,of a YOUNG ENGLISH POET,who on his death bed, in the bitterness of his heartat the malicious power of his enemies,desired these words to be engravenon his tomb stoneHERE LIES ONE WHOSE NAME WAS WIRT IN WATERFeb 24th 1821その隣には、彼の友人だったジョセフ セヴルンのお墓があり、そこには、こう書かれている。Keats! If thy cherished name be WRIT IN WATEReach drops has fallen from some mourner's cheekキーツのお墓から遠くない場所には、やはり詩人のShelly のお墓があり、詩人たちはその近くにお墓を持ちたがったらしい。特に明記しておきたいのは、アメリカのビートジェネレーション最後の詩人と言われる、イタリア人の両親をもつ詩人、Gregory Corsoのお墓があるということ。彼はアメリカのミネソタで亡くなったらしいが、その後、ここにお墓が作られたという。ただ、彼はカトリック教徒だったので、ここに墓を作るのがかなり大変だったという。お墓にはこう書かれている。Spir'tis LifeIt flows thruthe death of meendlesslylike a riverunafraidof becomingthe sea彼の詩の中で一番素晴らしいと言われている。魂が死んだ後も、川のように流れて海に入るという。何人か日本の方のお墓も見かけたが、墓地の奥にはグラムシのお墓もある。イタリア共産党を設立した有名な人物だが、、奥さんがロシア人のためここにお墓があるらしい。上の写真は、アメリカの彫刻家ウイリアム ウエットモア ストーリー作の悲しみの天使。亡くなった詩人の奥さんエメリンの墓。奥さんが亡くなって18か月後、彫刻家も亡くなり、ここに一緒に入っている。ゆっくり散策したい場所のひとつと書いておこう。