ウミガメの赤ちゃんに遭遇する
明るいニュウスが少ない中、今年はその代りステイホームで、庭の花を見る時間が出来たり、家の片付けが進んだり_?今年8月、ウミガメが家からあまり遠くない海岸に卵を産み付けた。調べると、通常はイタリア中で数十か所の産み付けがあるらしい。今年は、イタリア中160か所で確認されているとか。一番多いのは、シチリアの62か所、そしてカラブリア州の58、カンパニア州の25、プーリア州の8.私の住むラツイオ州では3か所が確認されたそう。ウミガメは、世界中に昔は良くいたカメの種類で、地中海にも沢山いたそうだが、現在は絶滅の危機にあるため、保護されている。ウミガメの説明看板。卵の産み付けが確認されてから、その場所は柵で保護され、ヴォランティアの人たちが夜も交替でチェックをしていたとか。カメの赤ちゃんが生まれるまでは、通常45日から60日くらいかかるそう。私も海に出かけるたびに、まだかなと見ていた。そして、何とお天気が急に変わって通常なら海にも行かないような日の朝、試験の息子を駅に送り、その足で海岸の様子を見に行ってみたら。風のひどく強い海岸だった。卵のある場所の中央に小さなくぼみができていた。おや、じゃあ関係者に連絡しなければと思いながら、少し砂浜を見ていた。足元をチョコチョコ動くものがあり、良く見ると、ウミガメの赤ちゃんが一生懸命に歩いていた。ウミガメの巣からは7/8メートルくらい離れている。風で飛ばされたのかもしれない。海までは大体5/6メートルくらい。方向を間違える訳でもなく、そうかと言ってまっ直線でもないけれど、確実に海に向って歩いている。砂浜は凹凸があるので、たまにひっくり返ったりするが、自分で起き上がり、しっかり歩いて、無事海に入って行った。大きさは7/8センチくらい。ふと砂浜を見ると、間隔をおいて、かなりのカメの赤ちゃんがみんな海に入る直前だった。その数は、10/15くらい。良く砂浜を見ると、数数のカメの赤ちゃんが歩いた跡が残っていた。後で関係者から聞いた話では、その数30は超えるだろうという話だった。巣の中には、90の卵が入っているそうで、その朝から3日間にかけて赤ちゃんが生まれるはずだそう。私の連絡ですぐに駆け付けて来てくれた関係者たちが、その後、悪天候の海の水で巣がダメにならないように、大きな溝を掘ったり、夜間、動物が巣に入って来ないように赤外線ランプを上につけたりしていた。私が今回感動したのは、本当にたまたま寄った海岸でウミガメの赤ちゃんたちを見ることが出来たということ。見たいなと思っていたから、とっても嬉しい。ウミガメの赤ちゃんたち、元気に大きくなって、また10年後、ここで会いましょう。追記:その後ウミガメの赤ちゃんを誰も見なかったため、関係者が巣を開けたところ、68個の卵が開いていることが分かった。私が赤ちゃんを見つける前の夜中にさっさと赤ちゃんたちは巣立ちしていったということだった。(予定よりも少し早目だったとか)それにしても、目撃者が私だけだったなんて、驚き。