2023年を振り返る
今年は長かったコロナがようやく落ち着いて、波はあったものの、忙しかった時は本当に忙しく働いた、と思う。その一方、ここ何年かの間に他界した人や、母を含めて元気だった人の状態に変化が起きたりしたことから人の生について少し考えることがあり、元気でいられる時間は思ったよりも短く、だから動けるうちになるべく動いてみようという思いが非常に強まった。自分の中で何かが弾けたのかも知れないし、子供たちが大きくなって自分が動くことが可能になって来た、ということもあるかも知れない。とにかく、近場から中距離という感じでちょこちょこ小旅行が出来た一年だった。冬から春にかけては近場のトレッキングから近所の中世の街ヴィテルボを何度か訪れた。春先にはミラノのボッシュ展覧会からフェッラーラでやっていたとっても素敵なフェッラーラのルネッサンスという展覧会を観に出かけた。女性の日には、日帰りでフィレンツエまで。イタロのタダチケットがあったのでお金のかからない旅ができた。またリクエストが多いワイナリーやチーズ工場の開拓を近場でした。素敵なスポットを発見。夏は、久しぶりにトリエステからアクレイアなどに。アクレイアは須賀さんも書いている。床モザイクの教会があり、古代ローマ時代は非常に重要な場所だったために遺跡が残る。考古学博物館が良かった。またシエナの大聖堂の床模様(年に2回だけ見ることが出来る)を観に出かけた。シエナも本当に久しぶりだったが、気になっていたヤコポデラ クエルチャの彫刻を観にサンジミアーノにも行けた。しかし、夏場は本当にどこも人が多くてびっくり。できたらシーズンオフがお奨め。秋には大学入学のお祝いで娘とウンブリアのフォリーニョからスペッロというとっても可愛い街に。また12月のふたりのお誕生日祝いではルッカに行って来た。仕事では遠出は少なかったが、オルヴィエートやアッシジに足を伸ばした。私の中では旅は人生において非常に大事な部分を占めている。旅の中で会う人たち、また風景やアート作品に大きなエネルギーを貰っている、と感じる。来年は自分の体調調整をしながら、バリバリの一歩手前で働き、(もうそんなに若くないんだから)たくさんの良い本を読み、素敵な映画を観たり、気の合う友人に遇ったりしたい。今年も私のつたないブログを読んでくださり、ありがとうございました。少しずつまた旅のお話や出会ったユニークな人たちのこと、楽しい本や映画のお話ができたらとは、思っている。