まだまだ暖かい日が続きますが、暦は12月。師走ですね。
この時期になると毎年聞き込む曲がベートーベンの第9です。
ちなみに暮れになると第9を聴くのは日本だけのようです。

でも季節が巡って師走に第9を聞きたくなるという日本人の幸せかもしれません。
忙しい毎日の中で「第9、聴こう！」とはなかなか思えないものです。

クリスマスイブのあとには、憧れのサントリーホールで、第9のスペシャルコンサートが開催されます。
今年は25日～29日まで、毎日いろいろな楽団がサントリーホールで第9を奏でます。

ずっと以前に結構高額な第9コンサートにサントリーホールへ行ったことがあります。
いつもはだらしない格好の私ですが、その日だけは正装してコンサートに向かいました。
当たり前のように紳士と淑女が多く、シルクハットのご年配の方や、真っ赤なドレスを着たご婦人など、第9を嗜むためのお約束事のように思えました。

そしてあの感動の第五楽章。
「今年もお疲れさま～！来年も頑張りましょう～！」という雰囲気にホール全体が包まれ、エンディングへと向かいます。
最後の旋律が昇華したアトの喝采と余韻を観客と楽団が共有する希有な時間となります。言葉に出来ない年末のセレモニーですね。

来年は行けるといいな。第9。

で、写真はカラヤン（指揮者ですよ）の第9のジャケット、聞き込んでいるアルバムより。