テーマ:シンガポール生活(306)
カテゴリ:シンガポール生活
昨日スドン錨地から、きったないヘルメットかぶって下船して帰宅した折、パソコンを開くと人事部から「勤務一年おめでたう!」的な意味不明なメッセージカードが送られてきていた。
なにがおめでたいねん。アホか!! と思うもしかしこの一年間、あっという間に辞めたり戻ったりしている人々を目近に見てきた。 星港だけじゃないかもしれんけど、皆さん本当に簡単そうに会社をうつろうわけである。一度離れた人間を再雇用しない日本の会社とは環境が異なるのである。 かといって会社が不安定なのかというと決してそういう事でもなく、よく分からないが皆さん長くて三年くらいでどんどんヨソへ移っていく様子だ。 おかげさまで渡航してから一年が過ぎた。無事かどうかはともかく。 業務としては、去年の十月頃からほとんどオフィスに行くことなく済んでいる。 長期の乗船になると家族のことなど問題が多いが、シンガポールドック入渠だとありがたい。自宅からドックへ通えるという、長いこと期待していた環境を得られたのは大きい。 転職した去年の四月、工務監督業務として前職とやっている事の隔たりがかなり大きく検船や証書、運航マターばかり気にしており、エンジントラブルの対応など誰もやってないし図面も誰も読めないし、そもそも予算が少なすぎて予備品一つまともに手配できず、船長機関長の愚痴を延々と毎晩毎晩メッセンジャーで聞いてあげるだけの、一言でいえば最悪だった。 転職は大失敗だったと思ったわけである。 半年後の十月、縁あって初めてのLNG船を引き継ぎ、ようやく小生の出番がきたと張り切っていたところ、やったことないから俺にやらせろという強引な人間がわらわら湧いてくるわ、自分の評価のために小生を弾こうとするわ、奇行をする人間が多く本当にうんざりさせられた。 あれから更に半年。 LNG船をさらに数隻受け継ぎ、無事にお商売へ投入している。 はっきり言ってやろうか。 自分の評価のためにゴリ押しで進めようが偉そうに吠えようが、図面の一つも読めない、乗ったこともない自分で触ったこともない、電気も分からない、そもそも何が無礼で何が失礼かも分からない、そんな連中が小生に勝てるわけがないのである。 真面目にコツコツ進め、乗組員と一緒に床に座ってコカコーラを飲み、くそ暑いボイラーに潜り、プラントを安定化させ、ありがたがられ、そうやって気づけばたまたま四月になっていただけだ。 なにがおめでたいねん。 前職から倍以上になったお給料だけ、おめでたく頂戴しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.07.02 10:30:57
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