1月校トラブルのお話
今だから言えるお話.....さすがに、サピアンケートにも書けなかったお話......しかも未だに夫に言えていないお話......それは、1月校受験のお話です。1月はちびすけの高熱で始まりました。 黄色い胃液まで吐いてしまい、病院に往復する毎日。 結局1月校の下見に行けたのは、試験日の前前日でした。 その日に限って、非常に寒くて、しかも大雨。 地方校の東京会場までの道が、暗く、遠く、なんとも寒くて、こんな大雨シミュレーションしたくないぃぃという気持ちでした。 会場に着き、「中学受験の下見だけれど会場は何階ですか」と総合受付に聞くと13階という返事だったので、場所を確認後安心して帰宅。 今思うと、あのお姉さんの答えはなんだったんでしょう。 試験当日の試験開始1時間ちょうど前に到着した時に、その13階には人の気配がまったく無く、たまたま見つけた掃除のおじさんに「あぁん? 今日はなんも入ってないけどな?」と言われた時の私を想像して下さい。 大きく息をのみ、いったい今、なにが自分たちの身に起きているんだろう。 考えてみたものの、とにかく、残された時間は無いことは確か。 もう一度、受験票を見ると、「試験会場 どこそこ」とある。 何度も試験要綱は読んである。重要な箇所には下線も引いてある。 それなのに、いったいいつ自分は全然違う場所だと思いこんだんだろう。 なんでこんなことになってしまったんだろう。 頭が真っ白になり、息が薄くなるのを感じながら、1階まで降りて通りに出てタクシーを拾いました。 車に乗り込んで「どこそこまで!!!!」と叫ぶと、おじさんは運転席から振り返りながら「場所、わかる?」 いーーーーーえ! わからないから、そして急いでいるからタクシーに乗っているの!降ります!!!! 次、次のタクシー! 乗ってすぐに発車してくれたのに、だいぶ経ってから「時間がどれくらいかかるかわからない」と言いだすおばちゃん。 あぁ、もう、いいです! 一番近い駅はどこ? 「△△駅ならここを左に曲がって.....」遠ざかってどうするの! 結局タクシーに30分くらいと2500円の無駄をかけて××駅で降りることに。 長男、駅まで走るよ!!! かけ降りて着いたホーム、とび乗った電車。試験集合時間は8時半。これは18分の電車! ××の駅からは3分って書いてある。ぎりぎりに間に合うかな? 電車を降りて、エスカレーターをかけあがり、「会場のビルはどっちですか?」と聞く私に改札のお兄さんは「それは次の駅ですね」。 次。次って。降りる駅を間違えたんだ。いっこ先だったんだ。どうしよう。次の電車は?28分? 間に合わないじゃんんんんんーーーーーー。 壊れて泣き叫ぶ私に「おかあさん。落ち着いて。大丈夫だから。あわてるからだよ。ここで急いでもしょうがないでしょう。試験に間に合えばいいんだから」と沈着冷静な長男。この方、どこのお子さんでしょう。私、こんなしっかりした方を産んで育てた覚えはありませんが? 口はただ、ただ、「ごめんね、本当にごめんね、どうしよう、ごめんね」とずっと、ずっと言いつづけていた私。次の電車に乗り、ホームから上って改札に出て、ひたすらすぐ近くに見えて遠い会場ビルまでを走る、走る、走る!!! 向かいからは、「ようやくこどもを送り出した~」と安堵の表情でこちらに向かう、お父様方、お母様方。流れに逆行して走る私たちに、道が開かれていく。「なに、あれ、遅刻? うわ、かわいそ」などというささやきに目をくれる時間も無い。 ガラス張りの試験会場ビルに入り、学校の係員の方に誘導され、エスカレータをかけあがり、「大丈夫ですよ、まだ試験の説明の途中ですから」という優しい言葉に涙が出そうになりながら、会場の扉を開けてもらうといっせいにコドモたちが後ろを振り返りました。その中を、ゆったりと歩いて前に進む、背が高い長男。両開きの扉が閉められると同時に私はへたへたとその場に座り込んでしまいました。気持ちが悪い。こんな状態で長男を試験に受けさせることになってしまった。お試しなのに。どうしよう。 係員の方に控え室を案内されたのですが、入ろうとしたら誰も口も聞かない、重い、密度の濃い空間。 圧倒されて、私はふらふらとそこを出て、ビルの入り口をさまよっていたところ、コーヒーショップが営業時間を早めて開けていたので、頭が真っ白の状態のまま並び、コーヒーを買ってとりあえず座ってみました。 あぁ、砂糖。砂糖を取りに行こう。 すると、目の前に塾友の親友さんがちょうど校舎仲間と立っていて、そのときの私には温かい女神様のように(ほんと)見えて、思わずうわゎわわ~んと泣きついて驚かせてしまいました。 いやぁ~。受かっていたからよかったものの.....一生言われてしまう、私でありまするるるる....