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カテゴリ:は(ば ぱ)
盲目の姫と国を追われた国王が「冬の離宮」に囚われていて、姫が会うことができるのは父王と世話係の「ダフネ」のみ。姫が幼児のころより父王は姫を教育し、友となる犬ダークを与え読み書きやピアノを奏でる姫は美しく成長し…といういわば御伽噺チックなストーリー…であったはずなのに!
場面が変ると、いろいろな「真実」がわかってくるんだけど、この小説のキモは真実がどうであったとか犯人?追求とかのミステリではないのだろう。光を失った「レイア姫」の感情の豊かさ、表現や描写の細やかさ、「レイア姫」の成長や変化そのもの…取り止めがなくなってしまいましたがそういった「美しさ」を愛でる物語であり、それのみで美しき余韻に浸ることもできるのだ。それさえあればオチ的な大団円など不要なのかも。(いやいちおう落ち着くところに落ち着いた感はあるんだけど)もうひとつ「父王」の意図が通じてこないのが(まぁ彼はそういう人だったんだなということでいいのか)すっきりしない気分のモトかも。(しかしそれがまた余韻となって響いてくるわけで) …途中「囚われの美しき姫が年頃になったので…」的な下世話な想像をしてしまったことを反省してます… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.06 21:17:42
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