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カテゴリ:ぬ
ちょっと装丁が「白夜行」(東野圭吾)に似ているな、というのが第一印象。ブックモニターで手に入れたので、文庫本ではなく、ちょっと持つのが重いな…と思いながら読み、実際内容も重かった…
見事な構成で、一気に読まされてしまう。-44章から始まり、0章(事故の瞬間)に向かってカウントダウンしていく章数がまた0からカウントアップしてゆく。とてもユニークだと思った。 小さなエゴが重なって起こる事故はどの一つが欠けていても起こらなかったかもしれない悲劇を生んだ。いわゆるバタフライエフェクト、といえるかも。冒頭に悲劇提示されているので、読者はそれを頭に入れたまま読まねばならないのが、悲劇の内容が内容だけにちょっと辛いかも(子供が犠牲になる話は嫌だな) 事故後、被害者家族が事故原因を追い求めてゆく形式なんだけど、犯人?がわかっていっても(読者には最初から提示されているわけだけど)すっきり感がなく、犯人に対する毎にもやもやとした嫌な感じが残る。犯人を求めて、めでたしめでたしとはいかないのだ。 読後感は悪いが、心にもやもやとした何かを残すことがこの本の主題なのかもしれない。 と、なればもやもやのままで終わった方が…ラストの旅行シーンで「癒された」のような部分は蛇足のような気もする。でもこれがなかったら読者はどうしようもなく重っくるしい気分のまま放置されてしまうんだろうけど。 ちなみにこれが白夜行 白夜行 背表紙はもっと似てる(笑) まったくのペーパードライバーだった私なのだが、最近必要に迫られて息子の送迎なんぞをやっている…ので、車庫入れのできないお姉さんには同情…でも逃げちゃいかんね。(自分も!) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.04.12 22:48:28
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