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本屋大賞受賞作。
章ごとに被害者・傍観者・加害者などの「告白」の形で話が進んでゆく。この形式はうまいと思う。一人称での語りは読みやすいし、視点が定まっているので読者がぐらぐらすることがない(時々読者を置いてきぼりに話が進んでいくような本もあるので)読みやすいし文章も構成もうまい。一つのことを多面的に見ているのはエゴを突きつけられるようで、自分の中のどす黒い部分を見せつけられるかのように、読後感は悪い。(ここは悪くっていいのだと思う。ざらり、とする読後感) 本屋大賞にふさわしいかと言うとちと疑問だが。このミスとかなら納得。人に勧めるような類の本ではないような。 あと欠点がいくつかあるのは後書きなどで一言書いておけば突っ込まれずにすむのになぁ。 ネタばれ的欠点・HIVに関する偏見について「作者はこう思ってはいないけれど、森口はこれこれの理由からなになにである」的ないいわけ?するとか。血液を凝固させずに運ぶ方法・牛乳中から血液を検出する方法について。謎の携帯は誰のものだったのか。クラスメイトだとしたら、複数の携帯を所有した方法など。中学生がなにもないのにHIV検査を簡単に受けられるのか?あと、一章で「子供の父親」と「やんちゃ先生」が同一人物である、と表記された部分が無いように思うんだけど読み落としかな?行間からそのように思わせるのだけれど お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.06.01 22:06:21
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