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昔(っていうか子供の頃)親が植物園好きだったこともあって、動物園よりも植物園によく行った。京都の場合動物園よりも植物園の方が広い、ということもあるんだけど。駆け回れる(ホントはダメかも)芝生もあるし、ジャングルジムとか滑り台とかもあったし。
その片隅に、「湿生花園」があった。文字通り湿気が好きな植物を植えてある所で、当たり前だがじめじめしてどちらかと言えば暗いイメージで。薔薇園とか菊花展(だいたいそういうのを目的に植物園に行く訳だけど)とかの明るい、華やかなイメージとはまったく違ってたっけ。 そんなイメージの話。 読み始めてなんだか奇妙だと思っていたら、あ、そうかファンタジーなんだ、という感じ。 幻想的。 植物園(の中でも湿気の多そうな場所)流れる水、何人もの「千代」、謎の歯科医夫妻、のさまざまな要素が絡み合い、物語の中をゆったりと流されていく感じにさせられる。綺麗にまとまった後もなぜかまだゆらゆらしている感じ。 あと、穴、のイメージ。引き込まれるというか、穴って空白(黒いか)なので吸い寄せられるというか、やっぱり流されるというか。 梨木さんって文章がいいのでさらさら読んでしまうけど、やっぱり深いので何度か読み返さないとよくわからない…文庫化されたら買ってまた読むかな。 f植物園の巣穴 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.10.30 07:51:59
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