景気回復は本物か?
このところの株高は物凄い。確かに景気は回復しているのかも知れないが、バブルを思い出させるこの株高はなんとなく危なっかしい。今朝の日経新聞11面のコラム《大機小機》は『薄気味悪い心地よさ』と題しその点に触れている。予想に反して衰えぬ米国経済の堅調さによる日本の株高だと指摘しながら最後に『政府が日銀を執拗にけん制するのは、財政問題のみならず、日本発の 過剰流動性の終えんが米国を通じて世界経済を縮小させる影響を危惧 するからではないのか。そうだとすれば、金融政策の正常化さえできない 異常な環境の下での株高は、ぜい弱な構造によって立つあだ花の可能性を 否定できない。』週刊ダイヤモンド12月24日号の巻頭では、『物価のまやかし』と題して、現在の異常な金融政策の継続はモラルハザードを起こしていると指摘している。私も同感だが、グローバル経済に組み込まれてしまった今日では、日本国内だけの理屈ではにっちもさっちもいかない微妙なバランスの上に成り立っていることを、我々は充分認識しなければならない。自国のことを思えば、やはり内外を問わず言うべきことは言っていかねばならないと思う。政治家は自分の身を捨てて国を想う覚悟を持ってほしい。