定年を迎えてわかった年金問題
昨年の衆議院選挙で自民党が負けた理由の一つが、年金問題だと思っていたが、実際に当事者になってやっとその本当の理由がわかった。私は、今月で定年を迎えるが、会社からその手続き説明があった。継続再雇用を選択していたので、その内容も説明された。年金については数年前に、本や雑誌である程度わかっていたが、今回具体的数字を照らしてみて、はじめてその内容に愕然とした。私は厚生年金の比例報酬部分が年金として支給されるのは、知っていたので半年くらい前に、社会保険庁から厚生年金の支給額が郵便で知らされたときには、ある程度その金額に納得していた。その後も本を読んで、継続再雇用として会社で働く場合には年金が2割カットされるということも知っていた。しかし今回わかったのは、継続再雇用で仕事を続けると、年金支給が全額カットされるということだ。つまり支給ストップである。私より若い50歳くらいの人が、65歳まで年金がまったくもらえないというのをかわいそうだと思っていたが、実は我々も一生懸命働くと年金がもらえなくなる仕組みになっているのだ。これではだまし討ちにあったといわざるを得ない。だから、自民党は負けたのだと納得した。団塊世代が一斉に退職していたから、年金のでたらめさだけでなく、すぐには理解できない複雑な内容にして、結局払わない仕組みにしていたということが明らかになったからだと思う。ねんきん特別便で記録確認をしているが、それよりもっと大事なことが知らされていなかったのだ。勉強不足だと言われればそうかも知れないが、ちょっと勉強したくらいでは普通の人には理解できないようになっている年金の仕組みは、官僚、役人の陰謀だと思わざるを得ない。もう一つおかしいと思うのが、厚生年金以外の共済年金、つまり学校の先生などは継続して働いても年金がもらえるようになっていることだ。長妻厚生大臣はどこまでご存知なのだろうか?現在の年金はやむを得ず複雑になったのではない。わざと複雑にして国民にわからないようにしたのだ、と思わざるを得ない。いままで一生懸命払ってきた年金はどこへ行ってしまったのだ。若い人にとっても、40歳台の人にとっても、あまり実感が無いだろうが、65歳がもうすぐの私には、働くことの大変さがだいぶ実感できる。体力の衰えはどうしようも無いのだ。年金だけでは足りないと思って働こうとしたら、全額支払い停止なんてまったく国民を馬鹿にしている。65歳から支給というのは撤回してもらいたい。少しでもいいから60歳から年金をもらえるようにしてほしい。断っておくが、高年齢雇用継続給付の書類ももらったが、戻ってくるのはわずかで、年金全額カットをカバーなどまったく出来ていない。年金だけでは不足しているから働くのだ。給料下げずに定年を65歳まで延長してもらいたい。今度の参議院選挙は、どうしようかな?