61歳の誕生日を迎えて
きょうは私の誕生日である。昭和25年6月26日生まれである。朝鮮戦争が勃発した次の日ということになる。子供のころは、両親に連れられて上野や銀座などへよく出かけていたのを思い出す。アコーディオンを弾く傷痍軍人の姿は、今も鮮明に頭に残っている。当時は事情がわかっていなかったが、あとから戦争のことを知って色々と考えた。母親は洗濯物や買い物、食事の用意と、いつも忙しくしており、おかげで子供は暗くなるまで遊んでいることができた。塾やお稽古ごとで忙しいなんてことは信じられない時代だった。テレビは当然無く、近所のお寺の境内に設置してあるテレビをみんなで見ていた。力道山全盛期だった。栃錦や若乃花にみんなが沸いていた。それからテレビが入って、大鵬や柏戸の時代になっていった。同じころ電話も入ってきた。近所と一緒に入れたので番号が一つ違いだ。やがて、中学に入ると東京オリンピックの話題でもちきりになる。高度成長時代をまっしぐらだ。多摩ニュータウン、高速道路、衛星放送も始まる。ロミオとジュリエットの撮影風景もあった。まさかその時の女優と布施明が一緒になるとは、驚いた。ケネディ暗殺もあり、安保騒動もあり、とうとう私の時には大学紛争により安田講堂が占拠され東大入試が中止となった。あれが後にも先にも1回限りの入試中止だ。人生には突然どうにもならないことが起きるのだ、ということを実感した。そのあとの衝撃的な事件として三島由紀夫の切腹である。この事件については今でもコメントは出来ない。続く、、、、