1年を振り返って
今年もとうとう大晦日を迎えてしまった。あっという間の1年であった。3月11日には予想もしなかった東北大地震が起きて、激動の年になった。私の勤めている会社の工場も大被害を受けて、世界のサプライチェーンに多大なる影響を与えた。グループ会社も含めると、立ち直れるのかと思うほどの被害を被った。しかし、6月を過ぎてなんとか復旧の目途もたち、立ち直りが見えた。関係会社の協力もあり、また従業員の自らを省みない必死の復旧作業には本当に涙が出る思いだった。国民の底力を見て、おおいに奮い立った。それに引き換え、政治家や政府の行動は褒められたものではない。原発事故では、みんなが責任を取らない体質を見せつけられた。巨大化した官僚システムや、電力業界、そのほかあらゆる既成団体の硬直した姿を見るにつけ、まだまだ日本の変革には時間がかかるという思いが強まった。そういうなかで、大阪の動きは、新しい日本に変わっていく端緒になると思う。こういう動きがほかの地域にも広がり、来年は大きなうねりになっていくことを期待する。私も来年は62歳になる。さすがに体力の衰えを感じる。今年は有名人がたくさん逝ったように思う。年末になってゴルフの杉原さんが亡くなった。最後まで現役を通した姿は、我々に最後まで諦めないことを教えてくれた。いまの若い人達も、世の中や人生の奥深さを知って謙虚になってもらいたい。人生は諦めるなんていうことはとてもできないくらいに、短いのものだ。国民一人一人が、自分というものを大切にしてほしい。そこから他人への思いやりも生まれる。小さな地球ではお互いが協力していかねば生きていけないのだ。来年も激動の年になるかと思うが、新しい日本が生まれる陣痛だと思って頑張ろう。