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カテゴリ:トットさんと三猫珍道中
100年近くに及ぶ血で血を洗う下克上の戦乱の世が、デブリンバトのげっぷが原因だとは歴史学者もびっくりの真実が明らかになったころ、我らがトットさんと三猫たちと事の発端である困った仙人の益比仙人は、ジョンピーとの待ち合わせの場所である京の五条の橋のたもとまでやって来た。
京の五条の橋の上と言えば、安土桃山時代から遡ること400年前に弁慶が後の義経となる牛若丸と戦ったところだ。 今はもうそんなことがあったなど想像もできないほど平和な光景・・・・でもない。
「あっ!!あれは何だ?」
一行の行く手の橋のまん真ん中に巨体になぎなたを構えた僧が仁王立ちで立っているではないか。
「んっ!!あれはもしや?」
その僧の向こうの足元に黒い塊が蠢いていた。 そしてその先頭には懐かしきジョンピーの姿が!!
「お前達!ここを通りたかったら食い物を置いて行け。」 その僧はわめきたてている。 僧には似つかわしくない不逞の輩だ。
「そんなもの持っていません!」 ジョンピーは気丈に言い返した。 「じゃそこのまるまると太ったハトみたいなやつらを置いて行け!」 僧はデブリンバトたちを指さして怒鳴った。 「このデブリンバトを早くタンキ―の所に連れて行かないと日本順が大変なことになるんだ。あんたにあげるわけにはいかない。」 ジョンピーは一歩も引かずに言い返した。
「おお、ジョンピーそうした?」 そこにやって来たトットさんが声を掛けてきた。 その声を聞いたそうはくるりと振り向いて驚きの声を発した。 「おお!こっちにもデブリンバトとやらがいるではないか?」 それを聞いたトットさんはいつもの様に怒りまくった。 「なに~~!!俺はデブリンバトじゃねえ!ドバトのトットさんだ。」 トットさんは自分をデブリンバトと呼ばれると、今やプッツンと切れてしまう。 彼はその僧にずんずん近づくと全体重をかけて足の上に飛び乗った。
「うおー!あ痛いたたたた!」 大男の僧は意気地なくその場にしゃがみ込んで、トットさんに踏まれた足を抱え込んだ。 「俺をデブリンバトというからだ。」 トットさんは巨体を揺らして、怒った勢いで思いもよらない素早さで僧に駆け上りピョンピョン飛び跳ねた。 重たいトットさんが何度も何度も上から飛びかかるものだから、さすがの暴れん坊の僧も降参した。 それはそうだろう、あの重さじゃ痛いに決まっている。 「ん?何?マスP何か言ったか?」 「いえ、べ別に何も。」 マスPもトットさんのデブデブ攻撃を恐れて黙り込んだ。
「申し訳ござらぬ。あなた様には負けました。どうぞお名前をお聞かせください。」 あなた様と呼ばれたトットさんは上機嫌で言った。 「我こそはトットさんなり~」 「どうぞあなた様の家来にしてくださりませ~。」
なんか話がおかしなことになりそうな予感。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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