*パンドラの箱が開く危険 TV「スペースシップアースの未来」*
今回のこの番組のテーマは「客室維持装置に異常あり」です。二酸化炭素の増大による異常気象はもう現実化している。北極では氷のなかのバクテリアが温暖化のために活発化してバクテリアの黒い色のスポットが、熱を吸収し氷の融解を加速している。 北極の冷気の位置もこれまでとは変化してきて、「温かい北極、冷たい大陸」という北極よりも外に寒気が居座る形になったという。 中心の水色の点が北極点で、ずっと右上のカムチャッカ半島から、南はスカンジナビア半島を覆っていた寒気が2009年には、かなり移動しているのがよく解ります。 もっと悪い事に、永久凍土が溶け出した事によりメタンハイドレートからメタンが空中に出だしているそうです。メタンは二酸化炭素よりも20倍もの温室効果があるそうで、いったん溶け出したら、パンドラの箱が開いた状態だそうです。 参考までに ***ペルム紀(Permian period)末の大量絶滅今から約2億9,900万年前から約2億5,100万年前までを指す。 ほぼ全ての陸地が1つの超大陸としてまとまることとなったペルム紀の終わり(P-T境界)に、地球史上最大規模とも言われる大量絶滅が起こった。このとき絶滅した種の割合は、海洋生物のうちの96%。全ての生物種の90%から95%に達すると言われる。原因はまだよくわかっていないが、スーパープルームにより地球史上もっとも激しい火山活動が起き、それによる気候変動がメタンハイドレートを融解させて更なる気候変動が起こるなどの大規模な環境変化が発生し、大量絶滅に繋がったとする説がある。 メタンハイドレートとは"燃える氷"と表現されることが多く、メタンと水が混じった氷状で海底に存在する。世界中の海に広く分布するが、特に日本近海に多く存在することから、日本のことを「隠れた資源大国」と表現する例が増えてきました。一方、採掘に伴って起こり得る環境へのリスクから、「悪魔の資源」と表現した例もあり、良くも悪くも注目度が高まっている物質と言えるでしょう。 地球温暖化への影響メタンハイドレートの主成分であるメタンはCO2の20倍の温室効果があるとされ、採掘に伴って大量のメタンガスが大気中に出れば地球温暖化を招くと問題視されています。また、温暖化が進むことによって海水温が上がり、その結果メタンハイドレートが溶けさらに多くのメタンが放出されるという悪循環が起こるであろうという仮説も発表されています。一方、メタンハイドレートはそのままでも少しずつ溶け出し大気中に放出されていることから、「むしろ燃焼させてエネルギー源とした方が温暖化対策になる」という意見もあります。地震誘発・地盤沈下の可能性メタンハイドレートは海底の地層の中に存在するため、そこから採掘することによって地盤沈下を引き起こしたり、最悪の場合は巨大地震を誘発する危険性まで指摘されています。一方、関係者からは「メタンハイドレートのある地層は巨大地震の震源となりうる地点よりも浅いところに存在するため、地震を誘発する可能性は低い」という反論も上がっています。どちらにしてもはっきりとした結論に至っておらず、今後の研究が望まれます。 ***もう一つ追加するとメタンは酸素と結びつきやすいので、メタンが大量に空気中に放出したために、地球上は酸欠になってペルム紀の大量絶滅に繋がったという説もあるのでした。 スペースシップアースの未来