このページは「k.t1579の雑記帳」です

そういうものを漠然と感じている。これだけザコな情報に溢れ返った世界の中に居ると半ば意識的に自分の居場所を構え直す必要に迫られる。そういう意識的な振る舞いや行動の意味を自分なりに構想し構成して形作って行く。そういう作業の繰り返しが求められているのだと近頃考えている。

あらゆる可能性の中から半ば経験則を織り交ぜながら練り込む。そういった経験則の適用自体には幾つかの考え方や評価があることだろう。しかし所詮は経験を織り込まない或いは織り込めないで何を構想していけるというのか。そういった素朴な疑問が払拭されぬ限り経験則を排除できない。

けれども自分の人生における一つの世代というか自分の経験値の賞味期限というものは徐々に短くなっていて、せいぜい３０年くらいじゃないかと感じている。どうにかして物事の表裏を一所懸命に引っくり返し見ても、その執念が持続できる時間的な限界がある。だから断絶は必然でもある。

その意味で日本の技芸的な技術習熟やレベル・アップの思想というものには急激なシャットダウン現象が懸念されるし、その懸念の一部が少なくとも２０１１年の事故で明白になった。どこまでも安全設計を徹底できず徒に技巧へ逃避してしまう日本の技術心裡というものの本質的問題は残る。

それは日本の国柄の問題とも重なる。いつも同じ様な体たらく、顛末を経て日本の社会は劣化して再び滅びる、というサイクルを繰り返し、国家としての体裁をリフォームというかリニューアルし続ける、というのが少なくとも日本の歴史の長期的変動のサイクルには見て取れる気がしている。