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カテゴリ:映画
とても良い映画でした。
こういう現実と幻想の狭間を彷徨う少女の話って大好きです。 まず、なによりもこの映画のタイトル曲が 劇中のとても切ない子守唄とリンクしてて、 そこが良いんですよ。 メルセデスがオフェリアを抱いて、ハミングするシーンが好き。 曲が物悲しい感じだけど、良いメロディで好きです。 サントラあるかな。 単なるファンタジー映画じゃありませんでした。 予告からそんな感じは受けてたけど、 それよりもさらに深刻に描かれてました。 主人公のオフェリアは現実と試練と 両方に立ち向かわなくちゃいけないんですよね。 ここがまず良いです。 現実のスペイン内戦の部分がしっかりと描かれているから、 オフェリアの3つの試練が その対比でくっきりと浮かび上がってくるんですよね。 単なる現実逃避ではなく、成長物語でもなく、 ひたすらに母と、生まれて来る弟を幸せにしたいがために 一生懸命に試練に挑むんです。 たぶん、動機がそこら辺にあると思うんですよ。 無邪気な理由ではなく。 そうしなければ魔物のような義父ビダル大尉から 逃れられないし。 こういう所が大体「少年少女ファンタジー」とくくられるモノと 一線を画する部分になっているかと。 試練も1回は失敗しちゃう所が良いですよね。 ただクリアしていくんだったら RPGでしかなく、物語になりませんし。 しかし、子供喰いペイルマンはキモイすぎる。 ペイルマンを見たとき、 ジェニファーロペスの「ザ・セル」を連想したんだけど、 パンフ開いてみたら、似てるの出てなかった…。 ラストはどう解釈しても良いように作ってありますね。 私としてはオフェリアがあんまりにも可哀想すぎるから、 生きたまま魔法の王国へ旅立ってほしかったなあ。 もちろん、落としどころがああいう形になるのは仕方ないですけど。 最後のオフェリアの選択が正しかった訳ですし。 でもまあ、 一応メデタシメデタシにはなっているので、良いかな。 最後に花が咲いた所でホッと涙しました。 彼女がこの世に残したものはたくさんあるな、 ムダじゃなかったな、と。 最近、涙もろいザコです。 スペイン内戦の部分は局地的な描き方とはいえ、 しっかり人間ドラマがありますね。 もちろん、 ビダル大尉が大悪党なので、幾分かディフォルメされてますが。 その絶望的な現実描写のベースから作品が成り立っているわけで。 駐屯地で働く女性メルセデスが、 ゲリラで戦う弟のために内通している軸が片方にあるから いつバレるかと、 ハラハラドキドキ感があって、物語がひきしまってました。 殺されちゃったらやだなーって思ってたんで、ラストは良かった。 あの後、オフェリアの思い出を投げかけながら、 弟くんを育てるんだろうな。 全体的に見ているこっちの体が痛くなる映画でした。 たぶん、意図的にそういう風に演出しているのでしょう。 怪しいので引っ張って来た農民を射殺するシーンとか、 (その前に息子をビンのかけらで殴ってたし) 捕まった吃音のゲリラを締め上げるシーンとか、 ビダル大尉が裂かれたくちびるを縫う所とか。 あー、あのときメルセデスが確実に殺っとけばなあ(ヲイ) 監督さんは「ヘルボーイ」撮った人なんですなー。 あとから思うと、 作風は共通するところがあるかもしんない。 画の作り方はこちらの方が好きです。 向こうはハリウッド作品だからかもしんないけど。 ともあれ、とても良い映画でした。 アカデミーを何か取ってるんですね。 どうりで人が多いと思った。 しかし本当にパンフに変な対談とか評論とかいらないよー。 つまんないんだもん。 気持ち悪いし。 そんなのよりカラーページ増やしていろんなショットを 載せてほしいですよ。 もちろんこれで食べてる人がいるのは分かってるけど、 こんな文章で飯喰ってて、 しかもオイラが払った幾分かが彼らの懐に入っているかと思うと、 なんか胸くそ悪い。 もしくは、文章を削った分、安くしてほしい。 全然、感想になってないなー。 パンズ・ラビリンス - goo 映画 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月18日 00時10分46秒
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