テーマ:サッカーあれこれ(20049)
カテゴリ:日本代表
先日は誰もが感じた終了間際のラッキーゴールで何とか、試合前には屈辱を晴らすと語っていたバーレーンに体裁だけの借りは返す事に成功した岡田ジャパン。
決して、日本代表が1位抜けを果たしたからといって問答無用に喜ぶべきものではない。 4-2-3-1というEUROでも流行のシステムで望んできた岡田だが、その実は、変則的な4-3-1-2にも見て取れる。 玉田はトップ下での起用というよりは縦関係の2トップと見る方が正しく、それはセカンドトップというべきプレーを見せた。これ自体は横に動く寿人との連動性が上手く行くのならOKではあるが、まぁ、玉田は動き回る寿人よりもむしろ張っているタイプと組んだ方が名古屋でやっている時のように、やり易いのかもしれない。連携面で不安を残した寿人はPK奪取こそ良かったものの、日本が徐々にポゼッションを高め、相手DFが引く中でスペースを見つけられず存在感を失う羽目となった。まぁ、これは岡田が状況判断して選手交代で簡単に変える事が出来るのだが。 そして、セルティックでは右に張る事でいいプレーを出している俊輔だが、代表では何故だと思うくらい中央に入り込みすぎる。というより、左にまでいってしまってはシステムも何もあったものではない。それが打開する為に後半からやり始めるのならまだいいが、前半から自由にやりすぎでは問題も感じる。相手のディフェンスをずらすという意味でポジションチェンジするのは有効だが、俊輔が初めから右に左に中央にと顔を出しすぎるのは、他の選手の利点を損ねているのではないか。勿論、これが他の選手と見事に入れ替わり、立ち替わり、時には近くで相手を突破するというシーンも見られればいいのだが、それもまだまだといった状況で。そして、その右SHではなくトップ下として君臨する俊輔をサポートするのがこの試合大抜擢されたボランチ然とふるまう本田と憲剛であり、その下でピルロのように長短パスでリズムを与える遠藤である。 Wボランチのはずが、俊輔の自由なプレーによって、3ボランチが形成されているのである。それでも、日本がボールをつなげるから、上がっていけてるだけで、もっと相手のプレスが厳しければ、攻撃に厚みを加えられないサッカーに成り下がってしまう。 大抜擢され、大言壮語していた本田も中央に寄る事は多く、サイドからクロスをあげたのは稀。安田のスペースを空けたという解釈も出来るが、それにしても、自らの突破が余りにも少ない。 オランダでやっているのに世界のサッカーを知らないのだろうかと疑問でしかない。 4-2-3-1の3の両サイドというのは言ってみればウイングに近い役回り。より攻撃的か、どうかによって4-2-1-3か4-2-3-1かというぐらいのシステムである。 EUROでも、ポルトガルはこのサイドにクリスチアーノ・ロナウドとシモンというウイングを置き、ドイツは縦にもいけ、ゲームも作れるシュバインシュタイガーとFWであるポドルスキを起用した。ちょっと前のバルセロナで言えば、ロナウジーニョとメッシである。 すなわち、このポジションは点を取りに行くポジション。相手のゴールに迫るポジションなのである。相手のゴールにドリブルで迫り、シュートを放つ。コースが無い、DFが多い、その時にクロスを使い、またパスを出し、サイドバックの攻撃参加に頼るのだ。 とにもかくにもサイドで手詰まりになってただ、戻すサッカーをしていて、一体何が面白く、また勝利にこだわっているのかと疑いたくもなる。 俊輔は右に行けば、フェイントでかわして、クロスをあげていた。あれが有効な攻撃なのであって、ああいったパターンをを何度も何度もやるべきだろう。クロスと言ってもヘディングであわせるだけがクロスでもない。ニアに早いボールを入れたり、ファーへ高いボールを送り、相手DFを翻弄するのも手だろう。これが戦術であり、明確なゴールへの道筋なのに、とにかく正確につながるパスをただつないでいても何もおき得ない。 だから、岡田のとりあえず見様見真似の4-2-3-1では、面白くないサッカーで且つ勝利への道筋も見えてこないのだ。システムを理解して用いるからこそ、意味がある訳で、選手が出来ないのなら代えて、出来る選手を発掘すれば済むこと。それが監督の仕事だろう。それも出来てないという事は、4-2-3-1だと思わせておいて、あえて守備的な4-3-1-2を勝つ必要の無いアウェーの地に乗り込んだバーレーンに対して用いたという岡田の全く意味不明な采配だったのかと嘆きたくもなる。 そして、もう1点。 幾らサイドを突破しても、日本には1トップに適合する選手がいないと言われる。ジュニーニョを帰化させなくとも素晴らしい人材がいるではないか。 トゥーリオだろう。 寿人でも、玉田でも巻でも矢野でも高原でも、大久保でもない。 トゥーリオしかいないだろう。 俺の純粋な考えは、FWは点を取る為に存在している。点を取る事に長けた選手こそが代表スタメンに相応しい。 では、現時点のJリーグの得点ランキングを見て日本人で一番点を取っているのは誰だろうか。 トゥーリオだ。 CBの選手をFWで起用するのはどうなんだ!? という声をきかれるが、イングランドでも何処でも、長身の選手がCBをやってたがFWとして起用されたり、その逆も例は無数にある。高さというのは持って生まれた武器であり、努力で手に入れられるものではない。だからこそ、平山には期待したのだけど(苦笑)まぁ、それはおいておき、Jリーグでボランチまたトップ下でも使われている選手が得点をあげまくっていて、FWで使えない理由は無いだろう。 高さと強さを活かしたポストプレーを流れの中でCBにさせるというのは余りにもリスキーであり、スタミナの消耗も激しい無駄ではないだろうか。ならば、初めからFWで起用すればいい。彼の得点力が優れているのは今に始まった事ではない。ブレイクした水戸でリベロだった彼がチーム内得点王だった事を忘れてはいけない。 CBの代えは、寺田や井川に限らず、岩政や青山直、栗原など、高さと強さに優れた選手は沢山いる。カバーリングなら大分の森重、ベテランでもいいなら松田だっている。人材はそれなりにある。 ただ、1トップで相手ゴール前ですぐコンタクトを嫌ってサイドに流れる選手ではなく、中央で張ってDFと激しく戦え、また得点力もある選手が他にいるだろうか。 大島も我那覇も巻も高松も矢野も惜しい選手だが、全て何かにかけている。勿論、完璧な選手はいない。ただ、名をあげた彼らよりももっと点を取っているのがトゥーリオなんだから、自然FWまで行き着くのも時間の問題だろう。後半最後のパワープレーで押し上げるのは中澤であって、最初からいるべきはトゥーリオだとは思わないのだろうか。 有効な武器を駆使して使ってこそ、戦術だろう。 ただ、海外から選手を呼んでます。システムもいろいろ試行錯誤していますというだけでは、最終予選では勝てない。 もっと、ファンも深刻に事態を捉えるべきに思う。 最後に、俊輔はゴール前まで入っていける選手ではない。だから、トップ下でいい。その代わり、サイドは左に松井か大久保、右に大久保か玉田。今呼んでいる選手でももっと楽しく、そして勝利に近づく内容のいいサッカーが出来るはず。点を取りにいける、相手ゴールにドリブルで突っかけていける。そういった選手を配するべきなだけで。 先ずは、27日の最終予選の組分け発表を楽しみにしよう。3次予選で苦しんだチームがどう変化するのか。岡田は勿論だが、選手ももっと意識を高めてもらいたい。 ここまで読んで頂き感謝です。面白かったとか好印象であれば、ここをクリックしてランキングUPにご協力下さいませ~♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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