テーマ:サッカーあれこれ(20129)
カテゴリ:J2
それを争う3位湘南と4位甲府が、まさかこの状況下で直接戦う事になるとは。 しかも、同勝点というかつてない熾烈な昇格争い。 内容はその両チームの昇格にかける思いが詰まった好ゲームが展開された。 開始2分、先ずは甲府。 大西のFKからキムシンヨンが決定機を作るも野澤がファインセーブ。 続いて、湘南。 5分、田原が中央を独走して右サイドから寄ってきたアジエルがパスを受けて右足シュート。ただ、これはポスト直撃。 そして、7分。 カウンターから田原がまたも中央を独走。今度は左サイドからあがってきた中村へパス。中村はそのまま縦にゴールへ向って、左足でファーをつくナイスゴール!!! アウェー湘南が早々に先制。 更に11分。左サイドを突破した湘南。寺川のクロスはファーまで流れ、それを拾ったのはアジエル。ゴールを窺いつつ、横にちょこんとパス。このボールに走り込んできた臼井は抑えたシュート!!これがそのままゴールに流れ込んで、湘南2点リード。 この前半早々の2点リードで湘南は勢いに乗った。 しかし、前がかりになった湘南に対し甲府のカウンター。 26分。左SBの吉田がドリブルで押し上げ、右サイドに展開。マラニョンのクロスはファーのキムの元へ。キムはシュートフェイントから落ち着いてシュート。これには安定した守りを披露する野澤も反応しきれず。1点差に詰め寄った。 前半はこのゴールもあって、試合は五分五分の展開で、2-1と湘南がリードして前半は終了。 後半に入ると、甲府の構成が目立った。過去2番目という観客数というホームの大声援も影響したか、湘南はいい形でボールを前線に運べない。 一方、甲府は藤田と林が小気味いいショートパスを多用してゲームを支配。マラニョンのテクニカルな突破とキムシンヨンのフィジカルを活かした突破でゴールに襲い掛かった。 そして、60分過ぎ。 エリア内に侵入した大西が倒されてPKゲット。これをマラニョンがきっちりと決めてとうとう同点に。 この後、守備に奔走し消耗した中村を下げ、阿部を投入した反町。 一方、安間監督は、片桐を投入し、4-1-2-3にシステムチェンジ。片桐とマラニョンが2シャドーで動き回る形。これもあって、甲府の怒涛の攻撃が続いたが、耐え凌いだ湘南。 2点先制したものの、2点奪われるという苦しいアウェーでの展開だったが、守りきった事で逆襲に転じた。後半頭から精彩を欠いていたように見えたアジエルが中盤に入って組み立てをフォローし、臼井は積極的な攻撃参加でチームの攻勢をバックアップ。反町は寺川を下げ、永田を投入。中盤の運動量が増え、湘南の構成は更に強まった。 臼井がアジエルとのコンビネーションからエリア内に切れ込み、シュートフェイントで1人かわして左足でシュートを放つ決定的シーンも訪れるが、これはGK阿部が股間でセービング(痛) アディショナルタイムに入った時点は2-2のドロー。 しかし、試合終盤に驚異的な強さを見せる湘南の粘りがここで発揮された。 右サイドからのロングボール。GK阿部が飛び出るも弾けず、島村のヘッド!! これはポストを叩いた。 が、リフレクトしたボールを拾ったのは苦節9年目。湘南一筋の坂本。 落ち着いてゴール隅に蹴り込んで、ゴォォール!!! 試合を決定付ける3点目を奪った。 この後、安間監督は松橋、森田と攻撃陣の枚数を増やすが、FWばかりでバランスがおかしくなった甲府にもう1点取る形も体力も残されていなかった。 このまま見事、昇格争いの直接対決を湘南が勝利した。 これで、湘南は勝点を3広げた。決して、この勝利で昇格が決まった訳ではない。しかし、自力での昇格がなくなった甲府は分が悪いと見るべきだろう。 湘南は新潟でJ1昇格を経験している反町がいる。それを共に分かち合った野澤、寺川といったベテランも健在。対戦相手も考えると、大崩れはもう起きないか。 最後にチームそれぞれに対して。 ホームの大声援を受け、同点に追いついた甲府は見事だった。PKはやや雰囲気に気圧された主審の判断に見えなくも無かったが・・・(苦笑)ただ、その後もチャンスがありながら、決定打を欠いたのは痛いところ。個人的にはやや物足りなく見えた石原を下げて、松橋を入れて右サイドに張らせても面白かったと思う。湘南左サイドの島村は守備の対応が決して良いとは言えず、そこを松橋かマラニョンに徹底して突かせればよりチャンスを生み出せたかなと。逆に左サイドは吉田が前半初めはアジエルに翻弄されたが、ゴールに絡んだシーンから積極的に前へ出て行くようになり、臼井の攻撃参加を食い止めた所もあった。これを続けていければOKだったが、吉田の課題は守備面。湘南もそうだが、共に左サイドに穴があったように思う。そこを突けたのは湘南だった。 それと、GKの差も少なからず感じた。野澤は2失点とはいえ、1失点はPKで、もう1点はDFがキムを離した事が問題だった。野澤自身は試合全体を通して明るく最後尾からチームを援けていたと感じる。一方、阿部は前半から果敢に前へ飛び出るシーンが目についた。判断のせいかスピードのせいなのか、やや遅い飛び出しに見え、危険なGKだと感じた。それが結果的に後半最後のハイボールに飛び出ても弾き出せないまま、決勝点を喰らってしまったという状況につながったような気もする。 両チームに大差は無かった。ただ、監督の采配と、GKの出来といったところだろうか。 それにしても、時間をあっという間に感じた素晴らしい内容の一戦だった♪ ここまで読んで頂きありがとうございます。ここをクリックしてランキングUPにご協力頂ければ幸いです♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 22, 2009 12:49:40 AM
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