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テーマ:試写会で観た映画の感想(680)
カテゴリ:試写会感想録
日々、著しい無気力感に苛まれつつ、しかし、久し振りに、自力で応募し、当選した試写会だったので、文京シビックホール迄、無い気合いを振り絞って行って、観て来ました。
冒頭の説明調な展開から、一転して、兎に角、津波に襲われるシーンのリアリティが凄まじいです。それから、この映画の中心を成す家族を含め、混乱の極みに達する人々の、絶望感、唐突に、突如襲った、災厄に対して、茫然自失しながらも、前に進まざる得ない、そんな状況が、圧倒的な現実感で、観る人達に対して、説得力を与えてきます。 観る側も、行き場の無い絶望感に曝されます。 なので、メンタル弱めな時に観ると精神的なダメージを食らう恐れがあります。 特に、映倫で年齢制限が掛かった作品では無いですが、3.11の被災地、特に、実際の津波にのみ込まれ、奇跡的に生還した人には、決して観せるべき映画では無いでしょう… 明らかに、フラッシュバックする内容ですし。 しかし、そのリアリティが有ってこそ、この映画の質を極めて高くしている一因でもあります。 正に、「生きるだけで精一杯」な極限状況下で、それでも、人は人に優しく出来るか? この映画は、そんな問い掛けをを投げかけられている感じでした。 日々を怠惰に過ごし、惰性で生きている、甘ったれた自分にとって、この映画の内容は、ショッキングですし、正直、観ていて辛かったです。 時に、現実から目を背けたくなる、逃避したくなる、しかし、逃げ切れない現実が迫ってきた時、如何に立ち向かうべきか? そんなサバイバルな局面にぶつかった場合の心構えだけはしとこうと、再考させられる、そんな内容を多分に含んだ映画です。 実際、ニュース映像でしか、津波の恐怖感だけを、どこかフィクション的に捉えている節がある、そんな人達には、避けて通れない、そんな作品かと。 この映画、視聴は精神的にきついですが、敢えて、目を背けず、直視すべきだと感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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