シベリアの碁石
週刊碁にて、正岡子規の俳句から当時の碁石は土で作ったという話を見て思い出した話。TMRさんのお義父さんはシベリア抑留経験者。楽しみの少ない抑留生活の中で抑留者の楽しみの一つが囲碁だったそうです。とはいえ、自由が制限された生活の中でどうやって盤石を手に入れたのでしょうか。碁盤は紙に描くとして、石が困ります。ましてシベリアの永久凍土では碁石など作れるはずもなくそこで考えついたのが食事のパンの生地。食事の準備係をしていたTMRさんのお義父さんがパン種を少しずつくすねては丸めて乾かして碁石を作ったのだそうです極限の生活の中ではこうした盤石作りからして生きるための目的としての役割をもっていたのかもしれません微笑ましい話でありながらもたまらなく胸の痛む話でした。