言葉の力
私は言葉の力、とりわけ、ネガティブな言葉に対しては変に気にする所があります。ネガティブな言葉は口にするだけでもその方向になっていくように仕向けられるような、そんな力があるように思うのです。子ども教室で問題をやらせる時に「わからない」が口癖だったRSAちゃん。「わからない」と言ってしまうと本当はできるのに自分で自分に「わからない」という暗示をかけてしまうのだと思います。そんなわけで、RSAちゃんには「わからない」という言葉を別の言葉、たとえば「むずかしい」とかいう言葉に置き換えるようにアドバイスしようかなと思っていた矢先、その日はふとRSAちゃんが「むずかしい」という言葉を発しました。早速喜んで、「わからない」っていうよりも「むずかしい」けどなんとかなるかもしれない、という可能性がある分、「わからない」よりはずっといい言葉だからそっちに置き換えるようにしよう。と提案すると、わりとすんなり受け入れてもらって、その日はかなり積極的に問題に取り組めるようになりました。ちょっとしたことなのですが、良くする部分ってあちこちにあると思うのです。さて後日談。RSAちゃんが「じゃあ、『できない』と『わからない』はどっちがいい?」と聞くので、「できない」は「わからない」よりもこれからやれる可能性が低いから「わからない」の方がまだいいかなあ、というと、「わからないからできない」っていうのは最悪のパターンだね、といって笑っていました。