R（らーめん？）指定　ゼロマルーム

１，教科書問題が実は「問題」ではなかった

日本の教科書には戦争を美化した表現などはどの教科書もしていない。そのことを町村外相は中国政府に伝えたという。その事には理解を示したようだ。ならば何故今回の反日デモなのか？理由は簡単である。中国政府は共産党、いわば独裁政権である。経済が自由化して中国国民は経済的に”自由”になった。しかし政治的には”不自由”なのである。この不満が国内に貯まっている。このガス抜きを「日本」に向けさせただけなのである。


「内憂外患」※

中国史を知ると必ず出てくるこの言葉。「内の憂い」＝内政への不満、腐敗、汚職などがはびこる中国政府の姿に国民は爆発寸前である。その矛先を「外の患い」＝外敵、仮想敵国、隣国からの圧力への対抗とすり替えたのである。最近では「反日ゲーム」なるテレビゲームまで出ているという。一方的な中国による反日ブーム。中国に好意を持っていた私のような人間も中国嫌いになってしまうような状況。この事がこれからも続くようなら日中関係は悲劇的なものになるだろう。

今はまだ中国の勝手な抗議行動で済んでいるレベル。日本はまだ「え？何を怒ってるの？」というレベル。これが日本人も「気付き」が生まれると対立は深刻なものになる。日本側に必要なことは偏った視点ではなく、客観的な視点で過去の歴史を”知る”と言うことだと思う。

２，自分の国の歴史を知る

中国では「対日戦争60周年」などと取り上げて国威高揚に利用しているが、日本にとっては今年は「日露戦争戦勝100周年」の年である。我々は日本人がロシアに勝ったと言う程度しか知らない歴史であるが、この事が当時の植民地支配に喘いでいたアジア、アフリカ、北欧、様々な国に多大な影響を与えた衝撃的な出来事であったということを知るべきだろう。明治の日本が行った世紀の綱渡りはどの様な時代背景の中で行われたのか？そのことを”知る”年なのである。

ちなみに靖国神社は明治時代からの英霊達を祀っている神社であり、第二次大戦のA級戦犯だけを祀っているのではない。戦争を一部の指導者のせいにする歴史観も改めるべきだと思う。しかも戦犯にA級、B級、C級などとランキングするなどもってのほかだ。戦後に作った無効な法律（事後法※１）で過去を裁くという戦後リンチ（東京裁判※２）を我々は受け入れてしまった。そのことを日本人は忘れてはいけない。中国が靖国神社のA級戦犯合祀をことさらに取り上げるので、ここではその「戦犯」がいかに不当なものであるかを説明したい。



戦争裁判によって生まれた我が国の「自虐史観」が日本をダメにしたと言える。その意味で「東京裁判」の不当性は知っていなくてはならない。まず、この裁判は戦勝国の「リンチ」であることをインドのパール判事※３は以下のように述べている。

「日本が戦争にふみきったのは、侵略のためではなく、『独断的な現状の維持』政策をとる西洋諸国によって挑発された為であり、東京裁判は『正義の実現ではなく勝利者による復讐』である。」

また日本に恨みがあると言われるオランダのレーリング判事でさえ以下のように述べた。

「私たちは国際法を擁護するために裁判をしていたはずなのに、連合国が国際法を徹底的に踏み躙ったことを、毎日、見せ付けられていたから、それはひどいものだった。もちろん、勝者が敗者を裁くことは不可能だった。まさに”復讐劇”だった｣

戦争に勝った者が負けた者を裁く。そんな悪例がこの時から始まったのである。いかにも国際ルールで裁かれたように思っていたが、まったくのメチャメチャな内容だったのである。その証拠として、私の親戚は戦時中に捕虜にゴボウを食べさせたことでC級戦犯として処刑された。その理由は「捕虜に”木の根”を食べさせた。捕虜虐待である！」と言うことだった。当時は日本人も食糧が少なくなってきており、山から取ってきたなけなしのゴボウを与えたことが”罪”となったのである。日本人も食べられなかったゴボウを与えたことで命を奪われたのである。この事は忘れないで欲しい。

３，真の友好関係とは

日露戦争に勝てた日本の奇跡と努力を私たちは教わっていない。と言うのも、歴史の授業を思い出して欲しい。最初に習うのは「古事記」「日本書紀」から始まり、3学期の頃にやっと江戸時代に入る。最後の明治以降の歴史は教科書には出ているが、やけにページが少なく挙げ句の果てには教わらずにその学年は終わってしまうのである。私は学校の授業で明治以降の授業を受けたことはない。そんな教育方針で日本は良いのか？臭いものに蓋をしていないか？中国や韓国に論破されても仕方ない状況がここにはある。

日本の歴史を知ることは日本人として生まれたからには、避けて通れない必須項目であると思う。これから海外に出て活躍する若者にとっては尚更のことである。自国の歴史を語れずに、隣国に迎合して見せかけの友好関係を維持しようなどと言う姑息な態度は、逆に国際社会からすると嘲笑の原因ともなる。私たちが自国に愛着を持ち、平和な社会を築いていくためにも過去の歴史を十二分に理解し、隣国の誤った考え方に「No!」と言い切れるだけの考えを持つべきではないだろうか。

お互いが正当な主張を気兼ねなく言い合える関係こそが、真の友好関係にあると言える。決して国旗を焼いたり、大使館に石を投げ込むことで友好関係は築くことは出来ないのである。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　完

【補足説明】
※内憂外患・・・国内の心配事と外国からもたらされる心配事。内外の憂患。

※１、事後法と罪刑法定主義の原則の説明

１，法の不遡及禁止の原則＝事後法禁止の原則
その行為が犯罪として刑罰を科せられるものと定めていなかった場合、その後に定めた法律の効力を行為のあった時迄さかのぼらせて処罰することは許さないという原則。

２，罪刑法定主義の原則
刑法の根本原則で、いかなる行為が犯罪であるか、その犯罪に対していかなる刑罰が科せられるかを予め定めておかなくては人を罰することは許されないという原則。

※２，東京裁判
正式名称は「極東軍事裁判」。第二次世界大戦後、連合国が戦争中の日本の政治・軍事指導者の戦争責任を訴追するために開かれた。原告はアメリカ、イギリス、中国、ソ連他の計11カ国、被告はA級戦犯として指名された東條英機以下28名。昭和21年5月3日、東京市ヶ谷の旧陸軍省大講堂で開廷し、23年11月12日に判決が言い渡される。判決までに2年7ヶ月を要し、この間、開廷日417日、公判回数370回、証人419人、宣誓供書779人、証拠4336件という膨大な数に及ぶ裁判となった。ナチス・ドイツを裁いたニュルンベルグ裁判をともに二大國際軍事裁判といわれる。

※３，パール判事
彼はインド出身の判事である。インドはイギリスの植民地から戦後は解放されることになるが、連合国ひいきの裁判官の中で非常に理にかなった発言をしている。このことは今の国連常任理事国にも聞かせてあげたい重い言葉である。
「戦争が犯罪であるというなら、いま朝鮮で戦っている将軍をはじめ、トルーマン、スターリン、李承晩、金日成、毛沢東にいたるまで、戦争犯罪人として裁くべきである。戦争が犯罪でないというなら、なぜ日本とドイツの指導者のみを裁いたのか。勝ったがゆえに正義で、負けたがゆえに罪悪であるというなら、もはやそこには正義も法律も真理もない。力による暴力の優劣だけがすべてを決定する社会に、信頼も平和もあろう筈がない。われわれは何よりもまず、この失われた《法の真理》を奪い返さねばならぬ。」

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