テーマ:たわごと(26812)
カテゴリ:政治・社会
”漢字”は我々にとって欠かせない存在である。では何で”漢字”というのだろう。「”漢の字”だから”漢字”」なのである。当たり前だ。漢とは中国のことを指す。漢字を使う国は今ではどこの国なのであろうか?そんなことを考えていると色々な疑問がわいてきた。。。。 素朴な疑問を思うままにまとまりもなく書き連ねてみたい。 お隣の韓国ではあまり漢字を使わなくなってきたという。ほとんどがハングルで済むというのだ。若い人は漢字を読めない人がほとんどで、自宅の掛け軸などで芸術として漢字を見ることが出来る程度になってきているという。ハングル版のサイトなどでも漢字を見つけることは皆無に等しい。 となると、台湾や香港などの中国系の地域を除いては漢字を使うのは日本だけなのだろうか?表音文字ではなく表意文字としての漢字の便利さの恩恵に日本は慣れ親しんでいる。しかも”音読み”と”訓読み”などと何種類もの読み方をさせる使い方は世界でも類がないのではないか? 日本人は「音」だけでは意味が伝えられない世界を作り出してしまった。 例えば・・・ 「しょうしん」と言われても・・・ 昇進、小心、傷心、焼身、正真、焦心、衝心、小身、陞進etc. 辞書に出てくるだけでこんなにもある。まだあるかもしれない。 中国では微妙な発音の違いで区別できるらしい。その点、日本人は50音しか判別できない訳だから視覚に頼るか前後の意味で判断するしか無いのである。しかも補助的な文字として”ひらがな”と”カタカナ”まで駆使している。最近ではアルファベットも欠かせない。ここまで数種類の文字を駆使できる民族が居るのだろいうか?その表現力の豊富さは他を寄せ付けないような気がする。たった一文字を間違えただけでニュアンスががらっと変わってしまうのも日本語の特徴ではないか。 漢字は使っているが日本が作り出した言葉も明治以降は数多い。 株式会社、共和国、神経、競争、民主主義etc. この辺から日本の独自性が出てきたといえるだろう。 そもそもは学術的な表現を漢字で行い、基礎文法は朝鮮語に習い、土着的な縄文語(やまとことば)も含んで日本語は成り立っているように思える。島国であるが故に様々な文化の良いところを改良しながら作り上げてきた言わば「方言」とも言える。その方言が今ではアジア諸国に逆輸出している面が目立つ。 考えてみれば英語も同じような境遇ではないか? 元はと言えばラテン語が”文語”であるならばゲルマン語を経て、土着のケルト語を改良しているのがEnglishであり、その言葉が今では世界を席巻している。日本語が世界を席巻する可能性はきわめて低いが、非常に親しみが持てる言語とも言える。 また漢字の話に戻そう。 日本人は本家の中国でも使わないような漢字の使い方を頻繁に使う。これは一体どういう意味を持つのか考えても結論が出ない。ご存知の方がいれば教えていただきたい。 「様」 「御」 敬語の一部と見るべきだろうか・・・ 「鈴木様」とか「御台所」とか「御疲れ様」「御世話様」「御気の毒様」「御苦労様」などといった使い方は日本独自のものである。この時の「様」「御」はどのような意味なのか? 辞書によると・・・ 「様」(さま) ●名詞や形容動詞の語幹に「お」「ご(御)」を冠したものに付いて、「…なこと」の意を丁寧に言い表す。ときに「お」「ご」を冠しないこともある。 「御」(お・ご) ●「お(おん・おおん)」は和語であるから「お父さん」「お早く」のように和語に付き、「ご(ぎょ)」は「御」の漢字音からできた接頭語であるから「ご父君」「ご無沙汰」のように漢語(漢字音語)に付くのが一般的である。 ◇話し言葉での敬語表現にも多用され、漢語意識の薄れた語では、「お+漢語(漢字音語)」も少なくない。お客、お札(さつ)、お産、お酌、お膳、お宅、お茶、お得です、どうぞお楽に、お礼、お椀、お菓子、お勘定、お行儀、お稽古(けいこ)、お化粧、お元気、お時間、お七夜、お邪魔、お正月、お食事、お歳暮、お餞別(せんべつ)、お達者、お知恵、お銚子、お天気、お電話、お徳用、お弁当、お帽子、お役所、お歴々など。 ◇「ご+和語」は数少ないが、「ごもっとも」「ごゆっくり」「ごゆるり」など多少改まった言い方で登場する。 ◇「―返事」「―相伴」「―丈夫」など、「お」「ご」両方が付くものもあるが、「ご」は多少改まった表現、書き言葉的表現である。 ◇「おビール」のような例外はあるが、「お」「ご」ともに、ふつう外来語には付かない。 とあるが非常にファジーな表現規則である。 これらを正確に定義づけるのは難しい。日頃使っている言葉ですら明確な説明が出来ないのが日本語の不思議な部分でもある。このことは著名な国語学者が語っていたのを記憶している。 「重箱(じゅうばこ)読み」とか「湯桶(ゆとう)読み」と言った和製熟語も中国には無い表現の仕方ではある。 ★重箱・・・「台所」ダイどころ「本屋」ホンや「団子」ダンご「王様」オウさま ★湯桶・・・「手本」てホン「荷物」にモツ「野宿」のジュク「夕飯」ゆうハン等。 考えてみれば我々も生活の中で「漢語」「和語」などの区別は付けることはしていない。「英語」「米語」なども混じって今や日本語はさらに進化(変化?)しているように思える。今後は益々これらの言葉を取り入れて「新・日本語ワールド」を作り出していくように思える。 「ゴールデンウィーク」「ビスケット」「サラリーマン」「カッターシャツ」「ワイシャツ」etc. ほとんどの「新語」がカタカナであることが多い中、漢字を使った「新語」もいくつかあるようだ。 「香具師」「藁」「萌」などの2ちゃんねる系も最近の傾向か?ただし漢字の意味がまったく別であることが多く、単なる検索エンジン逃れの手段でしかないケースも見られる。そういう点では単なる当て字の類も多い。 何気に使っている我々の言葉であるが多くの時間を経て様々な形に変化して行くようである。その言葉の意味や語源も知らずに使っている言葉のなんと多いことか。でもこれからは知らないよりは知っている方が、「楽しい日本語」として使っていけるような気がする。 取り留めもなく徒然なるままに書いてきたがまとまりがない点はご容赦願いたい。
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Last updated
2006年05月03日 03時15分34秒
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