カテゴリ:生活記録
ふと手を止め 窓の方へ眼をやると そこは闇
先ほど見た時には 穏やかな陽が差し込んでいたはず。 集中するあまり 時を忘れていた自分に苦笑した 時計を見やると まだ酉の刻 ほんの数日前まで 陽が我が物顔で空に居座っていたように思うのだが それもまた 時間の流れに自身が付いていけていない証拠なのか そう考えて再び 自嘲にも似た笑いがこみ上げる 一人口元を歪めながら 作業台に意識を戻すと 既に籠の山の中には 急ぎのものがない事に気付いて ならば もはや長居は無用と 早々に部屋を出た ここは世が闇に包まれようとも 眠り鎮まる事のない場所であり この身を置く以上 決して油断の許されぬ ---戦場 何か見えないモノが全身に圧し掛かってくるようだと感じるなんて 普段は働かない思考が 珍しくそれも負の方向に暴れているようだった 憂鬱な気分を吹き飛ばすべく 愛車のギアを最大に 陽の落ちた道を風を切りながら 帰路を急ぐ つもりだったのだが 前方にいる2台の自転車が行く手をさえぎる 人々が寝静まるにはまだ早い時刻 家の明かりは煌々としかしその生活音が漏れ出る事はなく 聞こえるのは川の水が流れ風が木々をゆらす音 やけに妖しく佇む神社の鳥居からは秋夜の涼風とは違う冷たさの空気を感じる 前をみやると 行く手を阻む 男女 付かず離れずの一定の距離を保ちながら同じ速度で道を行く 何の気なしに眺めていると ゆっくり女が動き やがて 隣を行く男の手をそっとつつみ込んで二人が繋がった 誰の目から見ても 穏やかな空気が膨れ上がる 先ほど感じた冷たい空気は自分だけの感覚だったのだろう と 世の中全てを卑屈にしか捉えられない自分を嗤った 彼らの世界には 自分の感じる事の出来ない音がある 自分の世界には 彼らの感じ得ない音がある 戦場から抜け出し 鬱々とした心は いつしか風にかき消され 川に流れて 鳥居の中に滅えていった・・・ ************ てな感じ。 ちょっと前にみた光景を文才が乏しいながらに綺麗になるようにまとめてみた。 実際は・・・ねぇ? 働いてて重いと感じた事はさほどないし 何より 手が繋がった瞬間 間を駆け抜けたい衝動に駆られましたよ 笑 えぇ。器の小せぇ人間ですよ 抜き損ねたのは事実で しゃーなく付いてったのも事実。 後ろにうちがおると気付いて 手を離したのには申し訳なさを感じた; さっさと抜いてあげたらよかったね。 今日の題は 上手く書けなかったけど ほんと恋愛もんのドラマのワンシーンのようだと 一瞬飲まれた自分 彼らの初々し若さに ちょっぴり惹かれた自分への皮肉 ってやつさ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.11.01 18:06:58
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