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テーマ:本日の1冊(3696)
『絵のない絵本』という一見するとパラドックスなタイトルに惹かれたのがきっかけでした。
アンデルセンが残してくれた美しい作品のひとつです。 この一冊を読んでいるとまるで色んな色彩が絶え間なく視界に入ってくるような錯覚にとらわれます。。 ほんのわずかの間に静視する月を通した様々な国の物語が、ドアの隙間から差し込む月の光のように流れ込んでくるようです。。 どの夜も印象的なのですけれど、第十六夜のプルチネッラのこっけいな姿と悲しみには胸が締めつけられる様な美しい、闇の中に温度のない月明かりのほの暗さまで描いているように感じます。。 ”両手と舌”から始まったお話が大きくゆっくり軌道を描く月の流れのすえにバターにフォーカスしているのもなんだか面白いと感じます。 この一冊は職人の手によってカッティングされた宝石のように素晴らしい輝きを放ちつづけるものだと思います。。* お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 18, 2005 11:43:27 PM
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